【連載】Vol.23 楽譜を使わないジャズ・ポピュラー理論「セカンダリードミナント」のお話

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今回はダイアトニック以外の音を習っていきましょう。(^^ )

 

今まで「3つの音の和音」「7がくっついた和音」「6がくっついた和音」を習いましたが、これらは全部ドレミファソラシドでできたコードでした。そのダイアトニックコードだけでも曲は作れますが、それ以外のコードも習ってかっこいいおしゃれな曲を作っていきましょう(^^)

 

というわけでセカンダリードミナントという技を習います。これはセカンダリーというくらいのなので2番手な奴なんです。誰の2番手かというとプライマリードミナントの次です。プライマリーというくらいなんで最重要な奴です。そしてプライマリードミナントとは「G7」の事。分析すると「V7」ですね。

 

プライマリードミナントである「G7」は必ずといって良いほど、Cに進みます。そしてDmがCにいった時より、FM7がCに進んだときより、どのダイアトニックコードよりも一番落ち着いた雰囲気がでるんです。この落ち着いた雰囲気を「他でもやっちゃおうぜ」っていうのがセカンダリードミナントなんです。(ーー;)

 

それでG7がCに進むときの構造を調べてみましょう。

 

G7 → C 

 

こうなってますね。でもこれだけじゃわからないので、ダイアトニックコードの分析のときの数字順に並べて見ましょう。

 

C Dm Em F G7 Am Bm7(b5) C

見えてきましたね。要するに間を二つ飛ばして行けば大丈夫なんです(^^;)

じゃEmでやってみましょう。

 

Em  F G7 Am

 

なんか違う・・。二つ飛ばしているのに。行き先がAmだからかな。Aにしちゃおうか。いやダイアトニックを変えちゃうとまずいし・・。もっとプライマリーさんの真似をしないと・・。Emを二つ飛ばしのまま変化させると・・・。

 

あ!E7にすればいいんだ!!(‘ ▽ ‘ )

 

  E7 F G7 Am

 

できたーーー!!!(^^)

E7からのAmの進み方がグッと引き締まりました!なんか切なさが漂う素敵な感じです!

どことなくAmに落ち着いた感じほのかに漂う、まさにセカンダリーな落ち着き具合です!!

 

では次回はセカンダリードミナントを分析しましょう!( ̄▽ ̄)

 

 

 

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>>>vol.2「ドレミファの話」<<<

>>>vol.1「音楽は120個の音の組み合わせの話」<<<

 

 

 

 

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img07 金子将昭  Masaaki Kaneko

  www.masaaki-kaneko.com

1982年富山県生。ジャズピアニスト。合同会社前衛無言禅師代表社員。洗足学園音楽大学音楽学部ジャズ科ピアノ専攻卒業。

大学時にギター専攻で入学したが2年次よりピアノ科へ転専攻し19歳よりピアノを始める。

堂本光一、大橋卓弥(スキマスイッチ)、imalu、ジョナサン・カッツ、類家心平、マークトゥリアン、フレッドシモンズとのセッションライブやバンドサポート、ミュージカルなどでピアノを担当。

音楽理論の研究会、東京音楽理論研究大学を主催。

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