【その4 サーファーからミュージシャンへ 〜ジャック・ジョンソン〜】 CD Baby説明会 「海外ミュージシャンに学ぶ、成功事例」

「ライフスタイルがそのまま音楽に反映して成功した」

今回はCD Baby説明会を体験。この取材のためにいつも通りの形でやって頂きました。

いつもはCD Babyの使い方や先端の音楽情報・ライセンシングなど、インディーミュージシャンに必須の情報をたくさん提供しているこの説明会。

今回は海外ミュージシャンに学ぶ、成功事例の話。

(インタビュー・構成/金子将昭、写真/たーまん)

−後藤啓次−

コンサルタント。1962年生。中学時代からバンド活動を始め、仕事を始めてもインディミュージシャンとしてオリジナル曲を発表し続ける。現在はコンサルタントを生業とし、音楽活動もしつつ、CD Babyをはじめとする海外のインディアーティスト向けサービスを利用する日本のアーティストの手助けをしている。http://jp.members.cdbaby.com

サーファーから映像の学校へ、そしてミュージシャンに


後藤 今まではメジャーに行くことに積極的ではない人たちでした。では逆にメジャーに行く人ってどんな人か。

次はジャック・ジョンソン(Jack Johnson)という方です。日本でも有名ですね。

金子 僕も普通に好きですね。サーファーの方ですね。

後藤 ハワイ生まれで、高校生で大会に優勝してプロ契約をした人です。その後17歳の時に足を折ってしまい1年間サーフィンができなくなりました。

それで映像好きもあり、カリフォルニア大学のサンタバーバラ校の映画科に入ります。それで大学でサーフィン映画を作ることになり、その自主制作映画に自分の曲を使うんですね。

その映像を見たG LOVEというプロデューサーが曲を気に入り、自分のアルバム「フィラデルフォニック」にジャックジョンソンの楽曲を使います。

映像にも使われたRodeo Clowns (Japan&UK ver)

金子 最初のきっかけができた感じですね。

後藤 これで少し人気になり、今度はベン・ハーパーの目に止まり、ベン・ハーパーがやっているエンジョイレーベルというところからCDを出します。

エンジョイレーベルはインディーでした。それで今度はユニバーサルから契約してCDを出すことになりました。その後ジャック・ジョンソンをみんなが知るという感じですね。

金子 それで僕にも届いたわけですね。メジャーのプロモーション力はすごいです。

後藤 余談ですが、このユニバーサル契約をする前、実は自主制作のCDを作ってました。おそらく趣味だったので商売にする気は無かったと思います。

ある日、ポートランドのCD Babyの倉庫にでっかいTシャツにボロボロのジーンズとサンダルの格好をしたジャック・ジョンソンがやってきて「このCDを売りたいんですけど・・」と自主制作CDをもって来たんです。スタッフも「もちろん」と言ってそのCDを受け取りました。

CD Babyのスタッフは送られてきたCDを聞くんです。そこで「これは売れる!」ってみんなが思ったものに限って実際には売れないことが多いんですね(笑)。

何が売れるかなんて、販売を開始するまで全くわからないんです。それでジャック・ジョンソンのCDを聞いたら、みんな「これは絶対売れる!」ってなったんです(笑)。

金子 先行きが不安ですね(笑)

後藤 そうですよね(笑)。しかし予想に反してこれはすごく売れたんですよ。私はその時CD babyにまだ関わっていなかったのですが、当時のスタッフはこのことを予想が当たった珍しい例として、よく覚えているそうです。

金子 ジャック・ジョンソンって不思議ですよね。僕も聞いてすぐにいいなってなりましたね。

後藤 もともとサーファーというのもあり、良い意味でミュージシャンでないのかもしれませんね。あとはきっかけになった映像。

早いうちから音楽のみじゃなく映像に興味があり、周りに形にできる仲間が集まっていた、というのも良かったのかもしれません。

ライフスタイルがそのまま音楽に反映して成功した例ですね。

金子 なるほど。

後藤 そして、その後ユニバーサルと契約することになったので、彼はCD Babyをすぐに卒業していきました(笑)。

金子 な、なるほど。。

CD Babyの講習会

日時:2017年12月9日(土)開場13:15  / 開始13:30~16:30
場所:長野県安曇野市 穂高交流学習センター「みらい」、グループ研究室
定員:15名程度
参加費:無料

参加希望の方は上記会場へ直接お越し下さい

「インディミュージシャンのためのライセンシング講座(上級編)」

CD Babyの担当者が海外のインディミュージシャンにとって重要な収入源として確立しつつある同期ライセンスについて説明します。初級編あるいは中級編を受講されていない方が参加された場合は、その内容を簡単におさらいしてからの開始となります。どなたでも歓迎いたします。

そのほか、cdbaby.comを使った全世界に対するCDの販売やiTunes、Amazon MP3、Google Play Music、Spotifyなどでのデジタル販売、海外の音楽業界事情やSNSを使ったプロモーションについての疑問などについても可能な限り回答いたします。

講習会がキャンセルになる場合は、https://www.facebook.com/cdbabyjapan/に掲載しますので、直前に必ずチェックしてください。

世界最大のインディーズのディストリビューター

https://www.cdbaby.com

この記事で紹介したアーティスト:

ALL THE LIGHT ABOVE IT TOO [CD]
posted with amazlet at 17.11.02
JACK JOHNSON
REPUBLIC RECORDS (2017-09-08)
売り上げランキング: 932

11/29 12記事公開

次世代ミュージシャン!?

〜スターボム〜


この記事を書いた人:

kaneko

金子将昭(ジャズピアニスト)

http://www.masaaki-kaneko.com/

https://valu.is/kaneko

1982年富山県生。洗足学園音楽大学音楽学部ジャズ科ピアノ専攻卒。大学にギター科で入学。その後、経験無しのピアノ始め二年次よりジャズピアノ科へ転専攻。サポート仕事と和風なジャズを演奏する自己の音楽活動と並行しながら、音楽と社会をつなげるメディア「Circle」編集長、(同) 前衛無言禅師 代表、ジャズアイドル「JiPP」のプロデュース、東京音楽理論研究大学主催、劇団あーてぃすとら主催、音楽アプリ「lepot」のプロデュース、アーティストや劇団への楽曲提供、フリーランス向けの確定申告サイト運営など多岐に渡る。百人一首曲付けプロジェクトとジャズスタンダードをトーク・演奏で楽しむジャズスタンダードちゃんねるをYOUTUBEチャンネルにて更新中。

たーまん(カメラマン)

会社員をしながらイベンターや番組プロデューサー、甘酒推進家、ジャズアイドルJiPPのマネージャーなどとしてもマルチに活動。座右の銘は「おもしろいは正義」

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