【対談 その2】「従来の音楽理論と楽式論を合わせたマクロ音楽理論」吉松悠太(soniqa.net)×金子将昭

今回の対談はわかりやすい音楽理論サイト「soniqa.net」を運営する吉松悠太さん。音楽理論をわかりやすく学ぶサイトを作っただけではなく音楽理論自体を自分で考案。その自ら作ったマクロ音楽理論とは・・。

(記事構成/原田和真[脚本家])

 

「吉松さん考案のマクロ音楽理論。それを作った経緯とは…?」

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金子 19歳でこのサイトを始めて、このマクロ音楽理論ってのを作り出したのはいつになるんですか?

吉松 21の時ですね

金子 音楽理論勉強し始めて、解りやすいサイト作って、そしたら「音楽理論作りたいな~」ってなったんですか?どんなクリエイティブなんだみたいな(笑)

吉松 コード編とかをバァ~っとまとめたんですけど、結局これだけあっても役に立たないなみたいな

金子 実際そうなんですよね。ジャズピアノ教えたりもするんですけど曲作りたいって人もいるんですよ。僕、大学で一通りバークリーメソッドとかを習ってきたんで一応教えれるんですけど、やっぱ教えたところで「じゃあどうすればいいんですか?」ってなるんですよ

吉松 いやぁそうなんですよね~

金子 そこのステップが果てしなく高いんですよね

吉松 そうですそうです。それこそ作曲に当たって、コードは勉強したとしてもドラムのリズムパターンどうしたらいいのかとか

金子 そうですね

吉松 ベースラインどうやって作ったらいいのかとか。僕も最初の頃フィルインっていう概念が無くてずっと同じリズムを並べてたりとか

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金子 あ~なるほどなるほど

吉松 そこも含めて、メロディの作り方とかも含めた簡単な理論ってのがないかなってのを考えながらやってて

金子 うん

吉松 大学に音楽のゼミがありまして、それが結構きっかけになってるんですけど

金子 へぇ!

吉松 その先生が結構クラシックのアナリーゼみたいのを結構やってくれて、「こことここがこういう関係になっててこういう風に作るんだよ」みたいな

金子 じゃあ初動動機から順番にみたいなのやってるんですね、へぇ~

吉松 ソナタ形式とかそういう楽式もそれで学んで

金子 あ!やったんですね!

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吉松 そういうのやってくうちに「それを普通のポップスでも応用できないかな」っていう風になって

金子 なるほどね~

吉松 ポップスもクラシック程厳格じゃないけど、モチーフがあって展開してっていう流れはあるにはあるなっていう風に思って

金子 あ~うん

吉松 ドラムのリズムパターンとかも結局は一緒じゃないかなって思い始めて、それが繋がっていって「まとめられるかもしれない」ってなったんですよね

金子 それでああいう理論になっていったってことですか

吉松 そうです

金子 僕マクロ音楽理論を見てすごく思ったのは、従来の音楽理論と楽式を混ぜたなって思ってたんですよ僕の中では

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吉松 そうですそうです

金子 作曲する時に僕として結構大事な要素は”楽式を知っていること”だと思うんですよ

吉松 あ~

金子 ポップスとかでも

吉松 はい

金子 例えばイントロがあってA、A、Bってあってサビがあって間奏があってみたいな。これを知ってることって作曲にとって大きな価値。むしろコード進行がどうとか楽式で持ってけたりするところも絶対あるじゃないですか

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吉松 うん、はい

金子 これだけ凄い要素なのにそこまで触れてなくて。楽式って作曲理論と同じくら重要じゃんって思うんですよね。だからどっちも学ばないと無理だなって思ってたんですけどマクロ音楽理論ってそこらへんわかりやすくしてますよね

吉松 そうですね~(照れ)

金子 マクロって言葉も絶妙ですよね

吉松 ははは(笑)

金子 確かに従来の音楽理論ってミクロ音楽理論ですよね(笑)

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吉松 はい

金子 それこそ個人とか家庭とかに寄ってるような。マクロは大企業とか国とかの単位で見てるっていう

吉松 結局そのパンクとかだとずっとパワーコードじゃないですか

金子 そうそうそうそう(笑)

吉松 なんだよこれとかって思って(笑)

金子 現代の人って色んな音楽にアクセスするから一つのクラシックの音楽理論を学んだところで「パンク好きなんだけどどうしよう」になるんですよね~

吉松 そうですよね~。これは何で出来てるんだって話になった時に「何を頼りにしたらいいんだろう」っていう風に考えて出来上がった感じですね

 

 

1.2.3.

 


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金子将昭 Masaaki Kaneko http://www.masaaki-kaneko.com/

1982年富山県生。洗足学園音楽大学音楽学部ジャズ科ピアノ専攻卒。

大学にギター科で入学後すぐ、経験無しのピアノ始め、二年次よりジャズピアノ科へ転専攻。サポート仕事と和風なジャズを演奏する自己の音楽活動と並行しながら、日本初の音楽理論Webマガジン「サークル」編集長、(同) 前衛無言禅師 代表、東京音楽理論研究大学主催、劇団を作ろうプロジェクト主催、音楽アプリ「lepot」の開発、劇団ブラックラックへ楽曲提供、フリーランス向けの確定申告サイト運営など多岐に渡る。現在、百人一首曲付けプロジェクトとジャズスタンダードをトーク・演奏で楽しむ動画をYOUTUBEチャンネルにて公開。百人一首曲付けプロジェクトで検索。 

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吉松悠太 Yuta Yoshimatsu

音楽理論家。1990年北海道生まれ。16歳から作曲と音楽理論の勉強を始め、2010年に音楽理論の総合サイト「SONIQA」を開設。慶応義塾大学にて岩竹徹教授のもとで和声を学び、独自に構築した音楽理論である「マクロ音楽理論」を提唱する。現在は「PLUGMON.org」で英語圏へもDTMの情報と製品を提供している。

SONIQA : http://soniqa.net
PLUGMON.org : http://plugmon.org

haradakazuma
対談構成:原田和真(はらだかずま)
脚本家。1988年生まれ。北海道出身。大学から山形へ移住、お笑いや演劇の活動を始める。漫才、コント、演劇、アクション、音楽とのコラボ、ラジオドラマなど様々に挑戦し、手段を問わず”エンターテイメント”を追求する。2014年4月に活動を東京へ移す。
現在の欲望:映画の脚本をやりたい。マジシャンの仲間が欲しい事。
現在の所属:劇団ブラックラック、劇団あーてぃすとら、ラフィクション(お笑いユニット)
 
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カメラマン:TOMOROCK
1982年埼玉県生。フォトグラファー。思春期にカメラと出会い、色々なものを撮る楽しさを知るも、学生時代にバスケットボールやバンド活動に自己表現のフィールドにシフトする。自己表現のフィールドをカメラに戻し、現在では、アーティスト写真や宣材写真の撮影を主に行なっている。
HP:http://www.tomorock-photo.net/
 
<撮影協力>
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住所:東京都世田谷区三軒茶屋2-38-10

1 Comment

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