【対談 その2】演奏中のミスの原因は「頭の中」 アレクサンダーテクニーク講師 川浪裕史×金子将昭

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前回からのゲストはアレクサンダーテクニーク講師の川浪裕史さん。(前回はこちら)。演奏に起きるミスの原因はどこなんでしょう。肉体的には体に余計な力が入ってたりするのが原因の用です。そしてそれは結局頭の中でおこっている事。これらを解決するためにするのはどのようにすれば良いのでしょうか。

(記事構成/原田和真[脚本家])

 

◎レッスン内容について~「また誤解を招く言い方をして…(笑)」~

金子 具体的にどんなこと教えるんですか?

川浪 僕のレッスン来られる方は大体二つですね。

金子 はいはい。

川浪 まず痛みをなんとかしたい人ですよね。

金子 あ~。

川浪 ずっと楽器とかやってたら肩とか腰とか痛くなるみたいな。

金子 ありますね。

川浪 もしくはもっと速く動かしたいとか高い音出したいとか技術的に向上したいていう人ですね。

金子 そういう人に対して(さっき冗談で言ってた)自己啓発をしていく?(笑)

川浪 違う違う違う(笑)身体の使い方(笑)

金子 (笑)

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川浪 まぁまぁメンタル的なこともやっぱり取り扱いますけどね?結局は。

金子 細かいとこに行くほど結構精神的なものが大事だったりしますもんね。

川浪 そうですね。

金子 演奏する時にめちゃくちゃ簡単なフレーズを「絶対ミスするな」って言われたら多分ね~

川浪 う~ん、キツいですよね~。

金子 めっちゃ簡単なんですけど。家ではいくらでも弾けるんですけど。じゃあステージでこのタイミングで絶対ミスらないみたいなやつはね~やっぱり精神的なところですね。

川浪 そうですそうです。まさにそういう理由で来られる方もいますよ。

金子 そうですか。

川浪 結局できない原因は何かって言ったら”余計な力が入っちゃってる”とか”無理してる”とか。

金子 肉体的には。

川浪 そうなんです、肉体的に見たらそうなんですけど。じゃあさらにその原因は何かっていったらやっぱり頭の中で起こってる事なんですね結局は。

金子 はぁ~あ~。

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川浪 レッスンでやってる大事な事って。頭で考えてる事って全部身体的に影響が出るんですよ。

金子 はいはいはい。

川浪 良いことも悪いこともそうなんですけど。だから身体のことを取り扱うんですけど、結果的に、じゃあその時にどういう風に考えていますか?それは本当にそうなんですか?みたいな話に入っていくことは多いですねやっぱり。

金子 へぇ~。するとこれ一人ひとり全然違いますねそうなってくると。解決策というか

川浪 そうですね。

金子 カリキュラム組んで当てはめればってものじゃないですね。一人ひとり原因探ってみたいな。

川浪 そうですね~一応。まぁ~ただ、そうは言っても、こうしてレッスンしてると大体悩みのパターンは一緒なんですよね。

金子 パターン化してきちゃいます?

川浪 パターン化してますね。だからもう、凄いレッスン速いですよ。

金子 あ、もう慣れてきたんで?

川浪 慣れてきたんで

金子 「お前も迷える子羊か、昨日のやつと変わんないな」みたいな。

川浪 またこんなん言うたら誤解を招く事に(笑)

金子 ハハハ(笑)

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川浪 まぁでも一応こっちも専門家なんで。大体の悩みは共通してますね。

金子 どこのへんまでイケるんですかね?その悩みってのは。身体の調子の悪いところとかメンタル的なところとか。

川浪 うん。

金子 例えば人前に出たら緊張して喋れなくなるとかっていうのもイケるんですか?

川浪 あ、大丈夫ですよ~。

金子 あ、そういうところもやるんですか!

川浪 う~ん。

金子 具体的にはどうするんですか?なんかあれですか?ハチ公前で叫んでみろとかですか?(笑)

川浪 それは…やめといた方がいいと思いますね~トラウマになりそうな…(笑)

金子 そこで叫んで注目されると、もう恥ずかしいもんないでしょ?みたいな

川浪 いや~(笑)でも具体的な状況は想定してもらいますよね。

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金子 ステージに上ってとか?

川浪 実際に上らなくてもステージの上を想像してみてくださいと。で、イメージしたことで身体に反応が起こるんですね?例えばどこかを固めたりとか

金子 はぁ~なるほど。

川浪 実際頭の中で起こってる事よりも身体に起こってる事の方が観察しやすいわけですよ。

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金子 なるほどなるほど。

川浪 大体身体の方から観察していってもらうんですね。それにまず気付いてもらう。

金子 はい。

川浪 次にやる事は、その意識を変えるんですね。例えば身体のその箇所が固まっているんだったら、なんかしらの考えが影響してそういう反応が起こってるわけなので。じゃあ別の事を考える必要があるわけなんですよ。

金子 ふ~ん。

川浪 で「それをこういう風にしてみましょう」みたいに言って、もう一回やってみたらどうなのかと。意識を変えてやってみたら良くなったか悪くなったかしかないんですよね。

金子 まぁそうですよね。

川浪 良くなったらそれ続けてもらったらいいし、悪くなったらやめたらいいんですよね。 

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1.2.3.

 


 kanekomasaaki

金子将昭 Masaaki Kaneko http://www.masaaki-kaneko.com/

1982年富山県生。洗足学園音楽大学音楽学部ジャズ科ピアノ専攻卒。

大学にギター科で入学後すぐ、経験無しのピアノ始め、二年次よりジャズピアノ科へ転専攻。サポート仕事と和風なジャズを演奏する自己の音楽活動と並行しながら、日本初の音楽理論Webマガジン「サークル」編集長、(同) 前衛無言禅師 代表、東京音楽理論研究大学主催、劇団を作ろうプロジェクト主催、音楽アプリ「lepot」の開発、劇団ブラックラックへ楽曲提供、フリーランス向けの確定申告サイト運営など多岐に渡る。現在、百人一首曲付けプロジェクトとジャズスタンダードをトーク・演奏で楽しむ動画をYOUTUBEチャンネルにて公開。百人一首曲付けプロジェクトで検索。

 

川浪裕史 Yuji Kawanami

http://www.ys-lesson.com/

大阪出身。アレクサンダーテクニーク講師。
2011年よりレッスンを開始。音楽家のための無理のないからだの使い方を指導し、プロからアマまで、200人以上がレッスンを受講。個人レッスンのほか、音楽スクールや、ライブハウス、吹奏楽団等でもセミナーを開催し、好評を博している。
 
 
haradakazuma
対談構成: 原田和真(はらだかずま)
脚本家。1988年生まれ。北海道出身。大学から山形へ移住、お笑いや演劇の活動を始める。漫才、コント、演劇、アクション、音楽とのコラボ、ラジオドラマなど様々に挑戦し、手段を問わず”エンターテイメント”を追求する。2014年4月に活動を東京へ移す。
 
現在の欲望:映画の脚本をやりたい。マジシャンの仲間が欲しい事。
現在の所属:劇団あーてぃすとら、ラフィクション(お笑いユニット)
 
tomoroku
カメラマン:TOMOROCK
1982年埼玉県生。フォトグラファー。思春期にカメラと出会い、色々なものを撮る楽しさを知るも、学生時代にバスケットボールやバンド活動に自己表現のフィールドにシフトする。自己表現のフィールドをカメラに戻し、現在では、アーティスト写真や宣材写真の撮影を主に行なっている。
HP:http://www.tomorock-photo.net/
 
<撮影協力>
ドラマーの為のドラム練習スタジオビーツパラダイス
住所:東京都千代田区九段南3-2-5 ハトヤビルB1
Tell:03-3230-0777

3 Comments

  1. He was also the Project Architect and Construction Administrator for the Shawnee Mission School District with various educational facilities and universities.
    Tracks 1-7 and 9 previously unreleased.
    Examples of these bands were R.
    http://hugipuresmithlainaya.info Leverage your entire network in a single hub, integrated with the tools that you love and use every day.Snake Lake Blues From April May 1971 sessions for the Dominos second album 23.

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