前回から対談は宗教学者の内藤理恵子さん。ジャズも宗教音楽要素を吸収して進化していった。そんな宗教と関連あるジャズの話題。 (構成/原田和真(脚本家))
◎対談も中盤を越えてかなり打ち解けてきました♪~音楽と宗教って実は…?~
金子 内藤さんの専門は葬式ってわけじゃないんですよね?範囲といいますか…
内藤 私の専門ですか?博士号は宗教思想っていうジャンルで取ってるんですけど。その中で博士論文のテーマが現代日本の葬送文化っていう枠組みで
金子 なるほど
内藤 葬送を特定の視点から見てるわけじゃなくて、現代文化として見ているので必然的に消費者の動向も絡むのです。
金子 はぁ~なるほど。僕、なんで月刊住職に興味持ったかというと、音楽って元々やっぱ宗教からなんですよね
内藤 ですよね!
金子 月刊住職の葬送コラムを書いている人と対談するのって珍しくて面白いな~って喜んでいたのですけど、よく考えてみたら宗教と音楽って一番近いところだから、むしろこれって大事だなぁ~なんて思ったんですよね
内藤 近いですよね。そこ繋げて研究してる人っています?
金子 僕もそれ聞こうと思ってて。例えば日本の葬送文化を調べた時に、音楽的なものは関係性あったのかな~とか
内藤 声明研究っていうジャンルはありますよ
金子 キリスト教音楽では、それこそグレゴリオ聖歌で本何冊も出ていますし。
内藤 そうなんですね
金子 日本人で第一人者みたいな人がいて。まぁマニアックな話しなんですけど。でもこのグレゴリオ聖歌ってのがジャズにとっては実はキーワードだったりするんですよね
内藤 え?そうなの?
金子 みなさんにも身近だったりするんですけど。グレゴリオ聖歌で使われてた音階ってあるんですけど、最終的に7つぐらいになって、そのなかの2つが現代のポピュラーミュージックでもずっと使われてるんですよ
内藤 へぇ~面白~い
金子 それがドレミファソラシドだったりするんですけど。そこの7つの音階のうち2つはポピュラーで使ってるんですけど、そこの7つの音階を取り出して音楽を作った人がいて、ジャズの世界で。それがマイルス・デイヴィスだったりするんですけど
内藤 へぇ~
金子 その、繋がりって結構あったりするんですよね。割とジャズやってる人でグレゴリオ聖歌って聞くと初耳の人は少ないと思うんですよ
内藤 ええ~
金子 学習段階でグレゴリオ聖歌のスケール(音階)の名前とか覚えたりするんで。割と身近な話しなので、だからやっぱり僕も本とかあったりするんです
内藤 あ、見たい見たい
金子 グレゴリオ聖歌の時代って記譜法が違ってて、ネウマっていう…現代の人は多分読めないと思うんですけど。個性的で面白いっちゃ面白いんですけど。その中の音階の捉え方とか面白くて、割と現代でも使われてるっていう
(記事構成/原田和真)
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金子将昭 Masaaki Kaneko http://www.masaaki-kaneko.com/
1982年富山県生。洗足学園音楽大学音楽学部ジャズ科ピアノ専攻卒。
大学にギター科で入学後、19歳を目前に経験ゼロのピアノを弾くことを決意し、二年次よりジャズピアノ科へ転専攻。卒業後ピアニストとして自己のバンドなどで活動する。
サポート仕事と和風なジャズを演奏する自己の音楽活動と並行しながら、日本初の音楽理論Webマガジン「サークル」編集長、合同会社 前衛無言禅師(ぜんえいむごんぜんじ) 代表社員、東京音楽理論研究大学主催、劇団を作ろうプロジェクトにて劇団運営、音楽共有アプリ「lepot」の開発、ミュージシャンシェアリング企画「1A1L(ワンエーワンエル)」プロジェクト推進、フリーランス向けの確定申告サイト運営など多岐に渡る。現在、百人一首曲付けプロジェクトをYOUTUBEにて公開。「百人一首曲付けプロジェクト」で検索。
現在の所属:劇団あーてぃすとら、ラフィクション(お笑いユニット)
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