【対談 その2】「ジャズを初めて聴く時の入り口 」内藤理恵子(宗教学者)

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前回から対談は宗教学者の内藤理恵子さん。引き続き逆質問を受けてしまってます。一般人がジャズを聞くときってどうやって入ればいいのか。内藤さんからの質問攻めが続く。 (構成/原田和真(脚本家))

 

 前回の対談 金子将昭×内藤理恵子(1)

 

◎引き続き質問上手な内藤さんによる金子のインタビュー形式~ジャズへの入口~

 

内藤 あの~ここでちょっと聞きたいんですけど

金子 はい

内藤 私以前、大人になるためにはジャズを聴かなきゃいけないみたいな強迫観念に取り憑かれた時期があって

金子 はい(笑)

内藤 ヴィレッジヴァンガードでジャズの入門三枚組みたいなCDを買ったんですけど、サッパリ分からなくて…。で、初心者がどこから入ったらいいかっていう、分かりやすい入口とかってあります?

金子 ええと~クラシックの人だったら、MJQってやつから入るのがいいよってのはなんか見た事あるな(笑

内藤 ふんふん。MJQ?

金子 モダン・ジャズ・カルテットっていうんですけど

内藤 へぇ~

金子 ビブラホンとかが入ってるカルテットで、ピアノ、ビブラホン、ドラム、ベースなんです。別に全然クラシックっぽくないんですけど。でもそんなのありますね

内藤 ロック好きはどこからジャズに入ったらいいんですか?

金子 ジャズ知らない人が一番入りやすいのって、ロックギターやってるからロックギター取り入れてるやつ!ってよりかは、もっと別なレイヤーで、『その人が聴いてるから』とかだと思うんですよ。

内藤 あ、それでいいんだ。

金子 僕絶対そっちの方が良いと思ってて

内藤 じゃあ村上春樹の作品の中で出てくるジャズで、なんかオススメの曲あります?

金子 ちょっと詳しく知らないですけど~、全部は読んでないですけど、あの人が取り上げる曲は結構マニアックだったりしますよね

内藤 あ、そうなんですか?

金子 なんだっけ1Q84でしたっけ?あれコルトレーン出てたかな。でも最初に出てくるクラシックの作曲家の名前とか、俺知らなかった。

内藤 ええ~

金子 初めの方に出てくる曲とか

内藤 ヤナーチェックの『シンフォ二エッタ』ですね

金子 こんな作曲家いるんだみたいな。俺が知らないだけかもしれませんけど(笑)

内藤 じゃあ村上春樹のジャズまとめた本とかないんですか?

金子 ん~…あ、でもジャズについて話ししてる本ありませんでしたっけ?村上春樹のジャズエッセイ『ポートレイト・イン・ジャズ』に出てくるやつとかをとりあえず関係無しに聴き始めて、これがジャズなんだからで入れば僕はいいと思うんですよ。

 

(記事構成/原田和真)

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金子将昭  Masaaki Kaneko http://www.masaaki-kaneko.com/

1982年富山県生。洗足学園音楽大学音楽学部ジャズ科ピアノ専攻卒。

大学にギター科で入学後、19歳を目前に経験ゼロのピアノを弾くことを決意し、二年次よりジャズピアノ科へ転専攻。卒業後ピアニストとして自己のバンドなどで活動する。

サポート仕事と和風なジャズを演奏する自己の音楽活動と並行しながら、日本初の音楽理論Webマガジン「サークル」編集長、合同会社 前衛無言禅師(ぜんえいむごんぜんじ) 代表社員、東京音楽理論研究大学主催、劇団を作ろうプロジェクトにて劇団運営、音楽共有アプリ「lepot」の開発、ミュージシャンシェアリング企画「1A1L(ワンエーワンエル)」プロジェクト推進、フリーランス向けの確定申告サイト運営など多岐に渡る。現在、百人一首曲付けプロジェクトをYOUTUBEにて公開。「百人一首曲付けプロジェクト」で検索。

 

naitou rieko 
内藤理恵子 Rieko Naito
 1979年生まれ。宗教学者。著書に『現代日本の葬送文化』(岩田書院)、『必修科目 鷹の爪』(プレビジョン)など。
 
 
haradakazuma
対談構成担当 原田和真(はらだかずま)
脚本家。1988年生まれ。北海道出身。大学から山形へ移住、お笑いや演劇の活動を始める。漫才、コント、演劇、アクション、音楽とのコラボ、ラジオドラマなど様々に挑戦し、手段を問わず”エンターテイメント”を追求する。2014年4月に活動を東京へ移す。
 
現在の欲望:映画の脚本をやりたい。マジシャンの仲間が欲しい事。
現在の所属:劇団あーてぃすとら、ラフィクション(お笑いユニット)
 
 

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