【理論派ガール】 第2回:ふてこいがーるず(2)

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ふてこいがーるず:2013/5結成。ギターボーカル「まきこ」(右)とピアノボーカル「せつこ」(左)の、ふてこい(無愛想、ふてくされている)ばかりに、誤解されやすくお友達がなかなかできない女子二人のポップでロックなぼっち系ガールズユニット。現在都内ライブハウスで活動中。オフィシャルウェブサイト http://www.music-scene.jp/hutekoi-girl/ YOUTUBEにてミュージックビデオも公開中。

 

 

音楽理論を知っている人、まったく知らない人、ちょっと知ってる人、毎回様々な女性ゲストを招いてインタビューする、音楽理論Webマガジンならではのこのコーナー。

第2回目の「理論派ガール」のゲストは、2人組ガールズユニットとして活躍する「ふてこいがーるず」のお二人に来ていただきました。10月15日から3回にわたって15.16、17日と連続公開してお送りします。

 

個性豊かなアーティストがいれば、作詞・作曲の仕方も千差万別、いっぱいあります。

2人組ガールズユニットとして活躍する「ふてこいがーるず」のお二人、2回目の今回は個性的な二人ならではの作曲法など教えていただきました。LLCって何だ、一体?(聞き手・構成:金子将昭)

 

 

前回はこちら!

「理論派ガール」第2回 ふてこいがーるず(1) 

 

 

 

 

―前回、メンバーの大遅刻から始まるふてこいがーるず結成の話をお聞きしたんですが、今回は曲作りなども聞かせてください。作詞・作曲は基本的にどちらがやるとか役割分担とかはあるのでしょうか?

 

まきこ 作詩はLINEだよね。お互い「こんなのどう?」って送りあって。

せつこ うん。LINEでお互いやるよね。「これはどう?」「こうしたらどう?」って。LLCって言ってる(笑)。LINEでLyricをCreateでLLC(笑)。

まきこ 流行ると良いよね(笑)

せつこ 良いよねー(笑)

 

―LLC・・・。社会人の皆様には割と一般的な言葉で、有限責任会社(合同会社)とかLLCっていいますよ。ユニバーサルミュージックも合同会社ですし(^^;)。

 

まきこ えー。もう流行ってるんだ・・。

せつこ 残念・・。

 

―・・・。作詞はお互いなんですね。曲はどちらが作る事が多いですか?

 

まきこ コード進行はせっちゃんからも多いけど、私が作る場合も多いかな。

せつこ 私のはいつも4−5−3−6になる(笑)。

まきこ 似てる進行良くあるけど、テンポとか違うからわからないから大丈夫(笑)。

 

―ジャンルに応じてよくでてくる進行はありますよね。それが音楽ジャンルのベースにもなりますし。曲はコードからの方が多いんですか?メロディーからですか?

 

まきこ 大体曲作りはコード進行が一番最初が多いですね。「このコード進行でいきたい!」ってなったらそれをせっちゃんに送って、それでイメージ掴めてきたら詩をつけて、メロディをつけていって曲作りが進みます。コード進行ができたらそれをギターとかピアノで弾いたのをボイスレコードで録って送ったりもします。

 

―そのコード進行はどうやって作っているんですか?どこかで作曲理論とかを学んだんですか?

 

まきこ 私の場合は、曲を作る時にテーマが決まってて、例えば「青春」とか「夕焼け」とか決めててやるんです。

 

―作曲の前にまずテーマを決めるんですね。どいうったテーマがあるんですか?

 

まきこ ふてこいがーるずは「無愛想」とか「友達ができない」とか「私の事わかってほしい」みたいなのがコンセプトなので、そこがテーマの決める出発点なんです。「好きな人がいるのに告白できません」とか。「仲良くしたいのに話かけれない」、「話しかけれないからトボトボ後ろをついて行く」とか(笑)。

せつこ 今まで言いたい事いったら、友達が離れていった事が多かったんですよね。

まきこ それ、めっちゃわかるー!

せつこ だからそういったテーマが多いです。ただ、このユニットやって良かったのは、「友達できないです」っていってるんですが、最近友達が増えてきたところですね(笑)。

 

―それは良かったですね(笑)。ユニットコンセプトとは相反しますが(笑)。ちなみに最近作った曲はどういったテーマがあるんですか?

 

せつこ 最近の作った曲のテーマは「朝帰りの高校生」(笑)。遊んで帰るときの始発がせつないんだよね(笑)。

まきこ そうそう(笑)。そのテーマでせつなさを表すんだったら、ギターの開放弦を使ってメジャーadd9thなんか使うとキュンキュンするからメジャーのadd9thから始めようって。

 

―開放弦のadd9thはせつなさを表すんですね・・、なるほど。ちなみにそのadd9thって知識はどこで得たんですか?

 

まきこ 私とせっちゃんはもともと音楽事務所の養成所で初めて出会ってて、そこで音楽理論を習ったんですけど、その時にadd9thって言葉は習ったと思います。でも実際自分で響きが解ったのはカバーとかをした時に実際弾いてadd9thってコードが書いてあったりした時に解ったんだと思います。

 

―後で詳しくお聞きするんですが、お二人は養成所の授業で音楽理論を覚えたんですか?

 

せつこ 授業聞いてノートとらないと怒られるんで、頑張って真面目に授業出てノートとってましたけど・・・、全然解ってないです。それにノートがルーズリーフなんでよく写したルーズリーフ無くしてました。

まきこ 私は授業まったく聞いてませんでした。授業も遅れてくるし、でも怒られた時はノートとるんですけど、ノートが無いのでもらったプリントの裏とかにその場は書くんです。で、帰ったら「あ、これゴミかな?」って、ついつい間違って捨ててしまって復習できないんです・・。

 

―確信犯でしょ!その捨てるのは(笑)。無くすのは、まぁ仕方ないとして。いやダメだけど(笑)。

 

まきこ プリントの裏に書いてギターケースに入れて帰るんですけど、入れてたの忘れててケースを空けて紙があると「え?ゴミかな?」って捨てちゃうんですよね〜。

せつこ この記事先生みたら絶対悲しむね(笑)。でもどんなに真面目に受けてなくても「答えなさい」って回答が回ってくるんです。 

まきこ その時は隣の人にプリント見せてもらって乗り切ってた。ドミナントなんとかってのも習ったよね。なんだっけ?

せつこ お辞儀のやつじゃない?じゃん〜じゃん〜じゃん♪って。

まきこ ・・・全然思い出せない(笑)。

 

―その授業のお陰で音楽用語とか理論が学べて、ゼロではなかったと。

 

せつこ ゼロではなかったと思います。だけどコード進行が実際作れるようになったのは、カバーをいっぱいして「コードに流れがあるな」っていうのが掴めてきて、そこから学んだってのが多いですね。Cを弾いていきなり次F#はいかないし。それは多分今まで聞いた音楽がそんな進行がなかったからかもしれないです。

 

―授業で得た知識をベースに自身でカバーをして作曲のコツを掴んだという事ですね。まきこさんの曲は聞いた事ありますが、コードワークはしっかりされてますよね。やはり授業以外に自分で勉強した経緯もあるんでしょうか?

 

まきこ 本当ですか!?最初よくわかってなくて、自分で好きに作ってたら曲が始まったらいきなり転調してたりしてました。それで人に「それ、転調してるよ」っていわれて、それで「転調って気持ちいいんだな」って知って。それで一時期作る曲よく転調してました(笑)。今はまともになりましたけど。授業は苦手だったんで、勉強はやっぱりカバーとかですね。

せつこ あの曲良い曲だったよね。

まきこ え、本当!?やった!

 

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