前回はコントラバスの元となる楽器、ヴィオラ・ダ・ガンバの紹介をしました。
コントラバス本体の話を続けてきたので、今回はコントラバスには欠かせない弓について書いていきたいと思います!!
前回の記事はこちら!!
ジャーマンボウとフレンチボウ
コントラバスは基本的に弓で弾く楽器です。ジャズでは指で弾くことが圧倒的に多いのですが、弓を使った奏法ももちろんあります。
弓で弾くことでピッチがクリアになるので、練習にはとても良いです。ジャズプレイヤーのみなさんも、きっと弓でも練習していると思います。
ではここでコントラバスの弓を思い浮かべて見てください。
(おもい浮かべてみる( ̄▽ ̄)○○◯)
恐らくみなさんこのようなものを思い浮かべたのではないでしょうか?
ちなみにこれはチェロの弓です。バイオリン属は大体この形の弓を使います。一方コントラバスの弓は2種類の弓があります。
まずはこちら!!
これはジャーマンボウと呼ばれる弓です。こちらはジャーマンボウを使って弾いている動画です。(途中からです)
ここでちょっと前回の記事の写真を見てみてください。
前回のヴィオラ・ダ・ガンバの絵
ヴィオラ・ダ・ガンバを弾いている写真や動画がありますよね。この弓の持ち方と似ていませんか?
ヴィオラ・ダ・ガンバの頃は手のひらで包むように弓を持っていました。そこから派生したのがこのジャーマンボウです。
ちなみに日本は特にクラシックではジャーマンの人がほとんどと言われています。これは最初に海外に留学した日本人がドイツで学んだからと言われています。
次はこちらです!!
これはフレンチボウと呼ばれる弓です。こちらはチェロやバイオリンの弓と同じようなタイプです。
フレンチボウを使って弾いている動画です。
さらにちなみにですが、ジャズベースプレイヤーはフレンチの方が多い印象を受けます。
アメリカではフレンチが多いので、アメリカで勉強する人が多いジャズ界ではフレンチが多いという説もあります。僕も先生がフレンチだったのでフレンチです。
こちらは弓の部位の名称に関する図です。
ジャーマンボウはフレンチボウに対してフロッグが大きくなっています。手のひらで包むので、当然大きくないといけませんね。そして弓の先(ヘッド)が小さくできています。ジャーマンボウは先ほど書いたように、フレンチボウより古くからある弓です。
フレンチボウは19世紀にGiovanni Bottesiniというコントラバスの巨匠が使ったことで広まったと言われています。
ちなみに、バイオリンの弓とコントラバスの弓はどちらが長いと思いますか?
( ̄  ̄ )○○◯(考え中)
正解はバイオリンです。
バイオリンの方が楽器も小さいのになぜなのでしょうか?コントラスは弾くのに使う力がバイオリンよりも大きいので、太くなっています。太い上に長いと、遠心力が大きくなって取り回しにくくなってしまうので、短くなっています。
コントラバスは本体の形も他のバイオリン族の楽器と似ているものや、ヴィオラ・ダ・ガンバに似せているものがあります。弓も同様に大きく分けて2種類があるというのは面白いですよね。
少しずつ皆さんもコントラバスに詳しくなってきたのではないでしょうか?実はあまり知られていないコントラバスについて、今後もどんどん書いていきたいと思います。
今回も読んでくださってありがとうございましたー!!
フレンチボウでのレッスンを行っています。
こちらから詳細をご覧いただけます。
http://hajime-suzuki.com/lesson
参考 http://en.wikipedia.org/wiki/Main_Page
鈴木元(すずきはじめ)
洗足学園音楽大学ジャズコース入学を機にコントラバスを始める。 藤原清登氏、佐藤ハチ恭彦氏にコントラバスを師事。
大学入学時より演奏活動を開始し、様々な場で活動を行う。 大学ではビッグバンドなども経験し、第42回山野ビッグバンドコンテストで5位入賞。
2011年Taipei International Jazz festivalをはじめ国内外のジャズフェスティバルにも出場。
洗足学園音楽大学で優秀演奏者賞を獲得し、同大学を首席で卒業。
都内・神奈川などで演奏活動・作編曲・レッスンなどで活動中。
どちらの動画もフレンチボウですよね?
リナトさんはジャーマンも使うんですか?