前回から対談は宗教学者の内藤理恵子さん。木魚を使ったジャズを演奏し仏教を流行らせようと考えるぶっとんだアイディアに刺激を受けながら話が盛り上がりました。。こんな面白い宗教学者いるんだな・・。。 (構成/原田和真(脚本家))
◎この対談の見所へ突入!この二人ならではの話題~ジャズと仏教の融合の話へ~
内藤 最近木魚の中でも”サイレント木魚寂尊(じゃくそん)”っていうエレキな木魚が出てるじゃないですか
金子 はいはいはいはい
内藤 アンプにつないで大音響で叩く事ができる新しい木魚みたいですし、ジャズとのコラボは可能ですか?
金子 面白いとは思いますね(笑)
内藤 木魚の国内生産地は愛知県が日本一なんですよ
金子 そうなんですか!
内藤 そうそう。大学生のレポートに『木魚』をテーマにしたレポートがあって、そこに”サイレント木魚ジャクソン”と”ウルトラマン木魚”と、あと木魚職人と素材とか色々調べてくれたものがあったんですが、それが凄く面白いレポートで
金子 へぇ~
内藤 だから木魚ってのはこう…仏教とジャズと一般の仏教ファンを繋ぐ”鍵”みたいな気がするんですよね
金子 なるほど。木魚を使って…
内藤 うん。で、木魚自体がバズれば、「携帯のミニ木魚」とかをみんなが持つようになって、街に木魚を持った人が溢れて、ネックレスに付けるタイプの木魚とかが流行り出したら、それで一気に仏教が流行るんじゃないかと思うんです
金子 なるほどね(笑)それ面白い話ですね!
内藤 スマホのストラップの代わりに木魚をぶら下げるのも流行って、イライラしたらポクポクすればいいと思うんですよね
金子 確かに…(笑)イライラしたら…(笑)
内藤 ギャルとかが木魚持っていても凄くいいと思うし
金子 木魚に豆しばとか描いてもいいかもしんないですね、かわいくする意味で
内藤 それもありかもしれないですけど、ハリウッドのセレブとかにもクランチバッグで固い素材が今流行っているじゃないですか。あれが『実は木魚でした!』とかなったらすごくウケるんじゃないですか?!
金子 確かに…(笑)あ、でも分かんないですけど、ああいうのって公の場に出れば出る程、ちょっと構えたりするんじゃないんですか?そういう宗教的グッズって。
内藤 あ~でも仏教ってニューヨークとかだと違った感じで捉えられてるじゃないですか。宗教ってよりは禅カルチャーみたいな感じで
金子 文化的に捉えられるんですね
内藤 ニューヨークとかでカルチャーとして木魚が流行ったら日本でも…
金子 なるほど
内藤 ニューヨークってブルーノートあります?
金子 ブルーノートはニューヨークのが本場ですね
内藤 ジャズの本場で木魚を使う日本人プレイヤーとして金子さんが世界で話題になって、逆に日本上陸っていう計画はどうですか?
金子 面白いと思いますけど…できるかな(笑)。ま、でも僕が今やってるのは和風のジャズですしね。百人一首曲付けプロジェクトっての今やってますし。
内藤 あ、それいいですね
金子 普通ジャズってドレミファソラシドみたいな西洋音階を使うんですけど、日本の音階とかをよく使って、それをジャズに落とし込んでくってことをちょっとやってます。ま、開発中ですけど。
内藤 あ~。
金子 なんでやってるかっていうと、まずやってる人がいないからっていう発想で(笑)
内藤 はぁ~ん
金子 新しいことをやり始めると純粋に楽しみたい人もいる反面、中には嫌悪感を出す人もいるので、いかに近づけていくか、みたいなところで木魚ジャズとかやるとすごい楽しいと思んですけど、その反面”ストレートな人達”にはすぐには流行らないと思うんですよね
内藤 ですね
金子 だからなんか橋渡し的な、間を受け持つものがあって徐々に広げていければいいなぁ~と思って
内藤 木魚も橋渡しになりそうですけどね~
金子 僕ちょっとそれで住職さんに声明とか重ねてもらって、歌舞伎で鼓やってる人いるんでその人とかを入れてなんかやるとちょっと面白いかなって持ってるんですけど(笑)
内藤 今の日本って海外で流行ってる!ってのに弱いから、海外で日本風の作品を流行らせてそれを逆輸入した方が早そうですよね。
金子 それ、すっごい思ってますよ僕も。早いっすよねそっちの方が。ホント木魚とか叩けばいいのにって思いますよ。あれ木魚っていくらくらいするのかな?
内藤 検索してみますか?確かアマゾンでも売ってると思います
金子 安いって結構大事なんですよね、物事流行らせる時に
実際に検索中…
金子 あ、安いな~。ってか色々ありますね。パーティ木魚とか
内藤 うんうんうん
金子 でも本場のやつはまた高いんだろうなきっと…
内藤 ご住職に借りることできないですかね?ちょっと使い古した木魚とか。
金子 あ~そういうのってどこまで(失礼にならないように住職さんに)聞いちゃっていいんですかね?
内藤 『月刊住職』の前身である『寺門興隆』2010年3月号に「捨てるなんてもったいない 痛んだ木魚を蘇らせる法」という特集が組まれていましたよ!
金子 マジっすか
内藤 でもきっと、木魚ってたまには買い替えるじゃないですか
金子 はいはい
内藤 前代の木魚って、しまったままにしているご住職も多いと思うので、それを回収してジャズの人達が使えば面白いプロジェクトになるんじゃないですか?
金子 うわ、ちょっとそれ面白そうですね!それやろう!
内藤 使わなくなった木魚を回収してジャズプレイヤーが使うプロジェクト
金子 あの、気になるんですけど木魚ってスキルいります?
内藤 そのあたりはご住職に聞いてください。
金子 いやなんかジャズドラマーが木魚叩いちゃったりすると、ご住職さんから『あいつはダメだ』とか言われたら切ないな~と思って(笑)。お寺ってジャズとかと相性良いんですけど、本堂とかって響くんで生楽器と相性良いんですよ
内藤 そうなのか~。
金子 だからジャズとかってお寺でやってる人が結構多かったりするんですよ結構
内藤 本堂ってお経が響くように作られてますよね
金子 それが生楽器を演奏するジャンルにとっては良い理由なのかな~って思いますよね。
内藤 なんか割と良い寺院とか行くと、賽銭箱のチャリンって入れると物凄い良い音がするものもありますよね
金子 え!その話しちょっと面白いな~。
内藤 最近行った寺院が、『お鈴みたいな音』がする賽銭箱だったんですよ。物凄く良い楽器みたいな音がしました
金子 へぇ~。それ凄く良くないですか?賽銭箱に入れて良い音したらめっちゃお金入れたくなるんですけど(笑)
内藤 どんどんお賽銭を入れたくなりますね!
(記事構成/原田和真)
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金子将昭 Masaaki Kaneko http://www.masaaki-kaneko.com/
1982年富山県生。洗足学園音楽大学音楽学部ジャズ科ピアノ専攻卒。
大学にギター科で入学後、19歳を目前に経験ゼロのピアノを弾くことを決意し、二年次よりジャズピアノ科へ転専攻。卒業後ピアニストとして自己のバンドなどで活動する。
サポート仕事と和風なジャズを演奏する自己の音楽活動と並行しながら、日本初の音楽理論Webマガジン「サークル」編集長、合同会社 前衛無言禅師(ぜんえいむごんぜんじ) 代表社員、東京音楽理論研究大学主催、劇団を作ろうプロジェクトにて劇団運営、音楽共有アプリ「lepot」の開発、ミュージシャンシェアリング企画「1A1L(ワンエーワンエル)」プロジェクト推進、フリーランス向けの確定申告サイト運営など多岐に渡る。現在、百人一首曲付けプロジェクトをYOUTUBEにて公開。「百人一首曲付けプロジェクト」で検索。
現在の所属:劇団あーてぃすとら、ラフィクション(お笑いユニット)
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