【連載】Vol.12「過去のコントラバス奏者編2」コントラバスとは?

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こんにちは。 前回に引き続き、張り切って過去の偉大なコントラバス奏者をご紹介したいと思います。今回はドラゴネッティが生まれてから約半世程後に生まれました、ジョヴァンニ・ボッテジーニ(1821-1889)についてです。

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ドラゴネッティと同じくイタリアに生まれ、彼もまた反則的な音楽家でした。父親が音楽家だったのもあり、彼も小さい頃から歌やティンパニー、バイオリンなどをやっていました。特にバイオリンはとても上手だったそうです。 

それでは何故コントラバスを始めたのでしょうか? 音楽院に進みたかったのですが、お金に余裕がなく奨学金が必要でした。奨学金枠が空いていたのがコントラバスとバスーンしかなかったので、コントラバスにしたようです。(笑)

何週間か練習して奨学金枠で入れたというから驚きです。。。しかも4年後には優秀な成績で賞金までもらって卒業するのでした。

卒業後はとても有名になり、「コントラバスのパガニーニ」と呼ばれるほどになりました。(パガニーニとはバイオリン奏者で、あまりに上手すぎて悪魔に魂を売ってその技術をみにつけたと言われていた人です。)

後にオペラの指揮もするようになり、なんと有名なヴェルディの「アイーダ」の初演も行っています。

 

 

彼自身もオペラ曲をいくつか書いていますが、イマイチ有名になりませんでした。ですが、交響曲やコントラバス曲は今でも演奏されるものが残っています。

 

こちらはチェロとデュオです。

バイオリンとデュオです。

コントラバスデュオです。

 

そしてボッテジーニは初めてフレンチボウを始めた人なのです!! 僕の大先輩に当たりますね…(笑) 一番上の写真を見てもらうと、フレンチの持ち方をしているというのが分かると思います。

ちなみにボッテジーニが持っていたテストーレはなんと現在日本人の人が持っているそうです。またも一番上の写真の楽器がそうです。1716年に作られた楽器が今もまだ残っているというのは本当にすごいことですよね!!その楽器の現在の写真がこちらです。

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というわけで、今回はジョヴァンニ・ボッテジーニについて見ていきました。

まだまだ偉大なコントラバス奏者はたくさんいるので、次回もご紹介したいと思います!!今回も最後まで読んでくださってありがとうごさいました!!

Vol.11「過去のコントラバス奏者編」

Vol.10「コントラバスの形 編」 

Vol.9「スクロールの裏の彫刻編」

Vol.8「組み立てとスクロール&ネック編」 

Vol.7「表板制作(2)」

Vol.6 「表板制作(1)」

Vol.5 「裏板制作」

Vol.4 「側板制作」

Vol.3 「ジャーマンボウとフレンチボウ」

Vol.2「 ヴィオラ・ダ・ガンバ」

Vol.1 「コントラバスとチェロの違い」

 

参考)
http://en.wikipedia.org/wiki/Giovanni_Bottesini
http://www.cozio.com/Instrument.aspx?id=2957


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鈴木元(すずきはじめ)

洗足学園音楽大学ジャズコース入学を機にコントラバスを始める。 藤原清登氏、佐藤ハチ恭彦氏にコントラバスを師事。

大学入学時より演奏活動を開始し、様々な場で活動を行う。 大学ではビッグバンドなども経験し、第42回山野ビッグバンドコンテストで5位入賞。2011年Taipei International Jazz festivalをはじめ国内外のジャズフェスティバルにも出場。

洗足学園音楽大学で優秀演奏者賞を獲得し、同大学を首席で卒業。

 

 

 

Written by 鈴木元

レーベルサイト立ち上げました!!

http://hajime-suzuki.com
こちらで音楽等配信や活動情報等アップデートしていきます。名称未設定-1

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