【コラム】赤須翔のニューヨーク滞在記 其ノ十四

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    みんなさんこんにちは。赤須翔です。今実家の長野にいます。新しいバンドも始めました。新しい計画もあります。ニューヨークの3ヶ月で手に入れたフィーリングの消えないように自分にとって新しい何かを求めています。

 今回は、ニューヨークで親友になったブルックリン出身のミュージシャンエイモスの事を書こうと思います。

 それでは始めます。ニューヨーク滞在記 其の14です。

 


 

 エイモスに出会ったのは、ニューヨークに着いた初日の夜。滞在記の其の一で少し触れたけど、僕の友達のフィドラーのライブに行った時にギターを弾いていたのがエイモスだった。

 その時はあいさつ程度の会話をしただけだったが、はっぴいえんどを知っていてびっくりした

 

 次にあったのはその約1ヶ月後。僕がロリマーという駅でソロギターしていた時の事だった。偶然エイモスが電車から降りてきて、お互いビックリした。今度エイモスの家に遊びに行く約束をした。

 そして何日かして連絡を取り合い、彼の家に行った。彼の家には他に二人いて、彼らとルームシェアをしていた。僕は他の二人とも友だちになり、それからというもの一週間に2回は泊まりにに行って、セッションしたり、お互いの曲や技を見せ合ったり、酒を飲んだり、英語を教えてもらったりした。

 

 エイモスのメインの楽器はギターだけど、他にバイオリン、ピアノ、フルート、トランペット、ペダルスチールギター等を弾く。ジャズ、ボサノバ、シャンソン、ロック、ブルーグラス等のあらゆるジャンルを演奏可能。さらに英語はもちろん、ポルトガル語、フランス語を使いこなす、非常にタレンテッドな人だ。

 そして自分のバンドも持っていてそこでは作曲もして自分で歌っている。そのバンドがめちゃめちゃかっこいいのだ。まさにセンスの塊のような人間。実際一つ一つは器用貧乏なところもある、それらすべてが合わさって凝縮され、彼のバンドで一つになっている。

 その一つを紹介しよう。音あまり良くないけど僕の一番好きな曲がこれ。

 

 

 

 

201410月現在エイモスはどうやらドーハで数ヶ月の演奏の仕事をしているらしい。これは多分その宣伝。

 

 

 僕のニューヨーク滞在の最終日前日、僕はエイモスのライブに行っ数曲飛び入り参加した。終わった後、エイモスは僕に「君はギターも人柄もいいから、あとは次来る時までに英語をもう少しできるようにしておけば、ニューヨークで何かになれるよ」と言ってくれた。嬉しかった。もう二度とエイモスに会えない可能性もあるのかななんて考えもあり、もう少しで泣くところだった。

 その後は彼の家に行きルームメイトにもサヨナラを言って、翌日僕は日本行きの飛行機に乗った。

 

 日本に帰ってきて次の日僕はエイモスに日本の新宿の電車のラッシュの人混みの写真を送った。これ日本だよって伝えると、エイモスビルの屋上でマンハッタンをバックにした写真を送ってくれた。僕が「すごいね。今いる日本と、一昨日までいた地球の反対側のニューヨークが、携帯画面を通してすぐつながるよ。不思議だ。」と言うと、エイモスは「写真をこれからも送り合おうよ。写真が僕らを繋ぐんだ。そしてまた会おう。この街はいつでもここにあって君を迎えるよ。」

 僕は一人、京王線の車内で泣いた。

 

eimosu

 

 

 こんな感じで今回は終わります。彼らのお陰で僕の旅は何倍も彩りを増しました。旅だけじゃなく人生も。


 

 

akasusyo

赤須翔

http://shoakasu.com/

1987928日長野県駒ヶ根市生。洗足学園音楽大学でギターを有田純弘先生に師事。卒業後、2011年夏にフィドラーの少路健介と完全実費飛び込みフランスツアー敢行。 

2012年秋には、日本舞踊団 かぐや(現在 那由多)とギリシャのレフカダ島にて毎年行われるフォルクローレフェスティバルに出場。そして完全自主制作のCD制作。全国手売り中。

現在はレストランやバーにてライブ活動中。主に小田急線成城学園前駅近くのF.gohanというレストランにて、絶賛ライブ中。ニューオリンズ旅行をきっかけにバンジョーも始めました。 

 

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