こんにちは、海江田紅です。
「ゼロから始めるトロンボーン講座」第2回目、楽器の組み立て方とお手入れ方法です。
ついでに楽器のパーツの呼び方も少しずつ覚えていきましょう♪
〔楽器の組み立て〕
早速楽器を組み立ててみます。と言っても、トロンボーンの組み立ては至ってシンプル!
楽器ケースを開けると、ケースの種類により多少の差はありますが、このようにトロンボーンが2つに分かれて入っています。
(そのままだと長すぎて持ち運び大変ですもんね!)
スライド(伸び縮みさせるほう)を、Uの字になる形で、床など安定するところに立てて支えます。
スライドの先には石突きゴムが付いています。これが床にあたるように立てましょう。
そこに、ベル(朝顔・ラッパ部分)があるほうをはめますが、このとき向きに注意しましょう。
下の写真のように、スライドが12時の方向に向いていたら、ベルは9時の方向です。
ここの角度はだいたい90度。
(女性や小学生の方は、持ったときに少し手が痛いかもしれないので、90度より狭めても構いませんよ。)
これにマウスピース(吹き口)を挿したら、組み立ては完成です。
〔お手入れ方法〜スライドのお手入れ〕
組み立てたら早速吹いてみたいところですが、その前に。
楽器にとってメンテナンスはとても大切です。
特に大事なのがスライドのお手入れ。トロンボーンはスライドが命です!
今回はスライドのお手入れ方法に重点をおいて見ていきましょう。
スライドを滑らかに動かすために、スライドオイルもしくはスライドクリームを塗ります。
私が使っているのは、こちら、SLIDE-O-MIXというオイルです。(黒キャップのものと赤キャップのものがあります)
これをスライド内管の先端に塗ります。
スライドを全部外すと、内側の管の先の方7〜8㎝のところから少し太くなっているのがわかりますか?
ここにオイルまたはクリームを塗ります。
そして外管をはめて、何度かスライドを動かし伸ばしていきます。
水気が足りない場合(特にクリームを使うとき)は、ウォータースプレー(霧吹き)で水をかけていきましょう。もちろん、これはただの水道水で大丈夫ですよ!
スライドの滑りはよくなりましたか?
楽器を出したら、まずスライドオイル(もしくはクリーム)を塗りましょう♪
さて、次は楽器をしまうとき。
スライドオイルやクリームをそのままにしておくと、固まってスライドの滑りを悪くしてしまいます。
終わったら、まず外管を外して、内管を吹きましょう!
そして、管の中もオイルや水気が溜まっています。それを取るために、これをつかいます。
この細長い棒(クリーニングロッド)は楽器を買うとついてくることがほとんどです。
そして白い布はガーゼです。楽器屋さんでお手入れ用のものを買ってもいいですし、薬局などで買ってもいいですよ!薄すぎず、できたら細長いものがいいですね。
このようにガーゼをクリーニングロッドの先端の穴に通します。
そして、先端の金属部分が隠れるようにぐるっと巻いて、
下までくるくると巻いていきましょう。
はい、これで完成です。
これを使って、スライドの内管や外管の中を綺麗にしてくださいね!少しまわしながら動かすと汚れが取れやすいですよ。
この他に、以下のようなお手入れ用品を揃えておきたいですね!
下の布は、楽器をしまうときに表面を拭くのに使います。
右のオイルは、主管抜き差し管(ベルがあるほうのU字部分が抜けるようになっています。ここについては別の回で詳しく。)や、F管抜き差し管(テナーバスについている管のU字部分)などに塗るオイルです。
真ん中のものを使う場合もあります。
左のオイルは、テナーバスやバスについているロータリー(管の切り替え部分)に挿すオイルです。
これらのオイルも、スライドクリームやオイルと同じように種類がいくつかあります。
実は、オイルが変わるだけでも吹き心地が変わるんですよ。
手間はかかりますが、何種類か使ってみて、どれが一番好きか決めてみてもいいですね!(私はここで登場したお手入れ用品を使っています)
以上、楽器の組み立てと、スライドを中心としたお手入れ方法を説明してきました。
組み立てもお手入れも、丁寧に行ってくださいね!
さて、次回は楽器の持ち方(構え方)を解説していきます♪
鹿児島県出身。昭和音楽大学卒業、同大学院修了。トロンボーンを濱田淳一、郡恭一郎、ジャズトロンボーンを池田雅明の各氏に師事。現在、昭和音楽大学非常勤嘱託、Sound Trackersメンバー。
ビッグバンドやジャズ・ポップスバンド、クラシックアンサンブル等のライブ・演奏会に多数参加。自身の主催バンド「歌謡どうでしょう」「BBQ」での活動も積極的に行う。また、幅広い年代へのトロンボーン・吹奏楽指導にも取り組んでいる。
“愛のある音楽”をモットーに、日々貪欲に活動中。
Blog : http://ameblo.jp/tb-be/
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参考になりました。ありがとうございます。