前回からスタンダード、It Could Happen To You に取り組んでいます。
It Could Happen To You には5つのドミナントセブンスコードがあります。
C7
D7
F7
Db7
Bb7
ですね。
そして、今までやってきたコードはツーファイブワンのみ、(key=EbだとFm7-Bb7-Eb)なので、Bb7以外の4つのドミナントセブンスコードは新しいコードということになりますね。一気にいっちゃいましょう!
・C7
このコードはセカンダリードミナントと言われるものです。完全4度上のFm7に強く解決するような響きがありますね。 マイナーコードに解決するようなコードはオルタードテンション(b9やb13)がとてもよく合います。
Fマイナーキーに一瞬だけ転調している響きもあります。
Fmキーは調号が1つ増えてレにも♭が付くので、テンションb9のレ♭が使えるようになります。マイナーコードに解決しようとするので、少し暗い響きがするコードです。
・D7
C7と同じでセカンダリードミナントと言われるものです。完全4度上のGm7に強く解決するような響きがありますね。マイナーコードに解決するようなコードはオルタードテンション(b9やb13)がとてもよく合います。
曲の中では実際にはEbに進んでいますが、どのように進んだかではなく、コードが鳴った時にどのような聞こえ方をしたかが大事です。(これ大事!!)
Gマイナーキーに一瞬だけ転調しているような響きがあります。Gマイナーキーは調号が2つなのでラ♭よりラを演奏した方が良いでしょう。マイナーコードに解決しようとするので、暗い響きがするコードです。
C7、D7はどちらもマイナーコードに解決しようとするので、同じくくりになりますね!
第4回でやった357b9のアルペジオや、
第5回のオルタードテンションを使った解決の方法がとても使えます!
・F7
これもセカンダリードミナントなので完全4度上のBb7に解決しようとします。
明るいコードに進むときにはオルタードテンションよりナチュラル系テンション(9.13)がよく合います。
曲の中ではBb7ではなくFm7に進んでいますが、特に気にすることはありません。
暗い響きを持つオルタードテンションやb9はあまり使えないので、C7やD7のようにはいきませんね。
第2回、第3回のようにコードトーンを使ってみたり。
あと、結構オススメなのが、ツーファイブのツーのフレーズをそのまま使う、これがなかなかいい感じになったりします。つまりCmのフレーズをそのまま使うということですね。
・Db7
そして最後はこれ、セカンダリードミナントではありません、つまり、4度上のコードに解決しようとしません!
それもそのはず、Dbの完全4度上の音はGb、この音はEbメジャーキーにはありませんよね。
存在しないダイアトニックコードに解決しようとはしないのです。 じゃあこのコードいったいなんなの??
答えは次回!「サブドミナントマイナーってなに??」こうご期待!!
永吉俊雄 Toshio Nagayoshi
6歳からクラシックピアノをはじめる。
高3でビル・エヴァンスのピアノに衝撃を受け、ジャズピアノに転向、洗足学園音楽大学ジャズコースに入学、在学時はピアノを元岡一英氏に師事。
2013年3月に卒業し、現在都内近郊ジャズバー、ライブハウスなどで活動中。
ブログで「きょうのツーファイブ」を連載中、こちらも要チェック!
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