Vol.3 一生で聞ける音楽の回数は何回??
今回は音楽を科学的に分析した最初の人かもしれない人のお話です。
そしてさらに今回はサークルで連載「コントラバスとは?」を執筆している鈴木元くんにも協力してもらいました。
このコラムではよく音楽の可能性を数字で出しているんですが、そんな事をしている人はもっと前にいた見たいです・・・。
それは・・ヨーゼフシリンガー(Joseph Schillinger)さんです。
今、鈴木君とは東京音楽理論研究大学というのを主催していてそこでシリンガーシステム(全部英語でしかも恐ろしく分厚い本が2冊、鈴木君が今回紹介する部分を解析し翻訳してくれました)について解析しているのですが、
この人は音楽を数字で表すのがとっても好きな人みたいです。それを少しだけご紹介します。
スケールからのメロディの可能性を追求。
スケールって基本的には7音階です。拡張したのをいれても8音とか多くても9音。少なかったら6音くらいです。
しかしこの人、ジョセフ・シリンガーは違います。なんと1音のスケールから分析してます。
1ピッチユニットスケールとしてカテゴライズされたスケールは淡々とその解析結果を記載しています。
そして1ピッチユニットスケールでも作られた音楽も南パタゴニアの民族にて確認ができるらしいです。
今回はシリンガーらしさ満載の3音のお話をお届けします。
3ピッチユニットスケール
3ピッチユニットスケールの可能性は55個あるらしいです。
C+C#+D、C+C#+E、C+C#+F、という風にやって行くと55個。それをシリンガーはこんな感じで表記。
1+1 2+1 3+1……
1+2 2+2 3+2….
1+3…..
全部は大変なので、少しだけです。
そしてここから3つの音をa1,b1,c1で分類。
さらに、その3つでできる音の組み合わせをa2やb2で分類。
a1+b1+c1=a2やa1+c1+b1=b2など。
つまりドレミっていう3ピッチユニットスケールがあったとして、「ドレミ」ってフレーズでa2って名前をつける、
「ドミレ」ってフレーズでb2って名前をつけるっていう感じです。
a1,b1,c1には、3ピッチユニットスケールの各1、2、3番目の音名を代入すればどのパターンを使用しているかすぐに分析ができるという事です。
そしてa2+b2などのフレーズの組み合わせは30通りですよと分類しています。この人、ホント根気ある人ですねー(ーー;)
というわけで、なんだか解らなかった人もいるかもですが・・・(^^;)
シリンガーはこれでとっても解りやすく音楽を説明したみたいです(笑
また機会があれば分析結果をお届けしますね。
より詳しいものは東京音楽理論研究大学にて報告する予定ですので、はてなブックマークよろしくです(笑
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Vol.5 音楽に出せるお金の上限を寿命から考えてみる。
金子将昭 Masaaki Kaneko
1982年富山県生。ジャズピアニスト。洗足学園音楽大学音楽学部ジャズ科ピアノ専攻卒業。
大学時にギター専攻で入学したが2年次よりピアノ科へ転専攻し19歳よりピアノを始める。
堂本光一、大橋卓弥(スキマスイッチ)、imalu、ジョナサン・カッツ、類家心平、マークトゥリアン、フレッドシモンズとのセッションライブやバンドサポート、ミュージカルなどでピアノを担当。
ミュージシャンによる音楽理論研究会『東京音楽理論研究大学』を主催。
鈴木元(すずきはじめ)
洗足学園音楽大学首席卒業。同大学より優秀演奏者賞受賞。
中学でギター、高校よりベースを始め、高校在学時よりレストランやジャズライブハウスで演奏活動を開始。
在学中は、藤原清登氏、佐藤”ハチ”恭彦氏にコントラバス(ジャズベース)を師事し、レコーディングやツアーなどに参加する。
2011年には台湾で行われたTaipei International Jazz festivalに招待される。
現在、関東を中心に活動している。
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