【対談 その1】「音楽をする目的をはっきりとする」海保けんたろー×金子将昭


今から一年以上前の2015/1/9の海保けんたろーさんと対談。なぜ一年も遅れて公開なのかはさておき、この一年前にはストリーミングも一般的ではなかった時期です。そんな時期に音楽業界のことをどのようなに感じてこれからはどう動くと感じていたのでしょうか。(記事構成/原田和真[脚本家])

 

「お久しぶりです」

(一度ご一緒したコピバン大賞の話題から始まる…)

金子 それで、あの時海保さんが2つ参加してるところが同点優勝みたいな時だったんですよ。

海保 あ、そうかも(笑)

金子 その時、終わった後に一緒に話をしてて、それでなんかずっと覚えてたんですよ。名前もなんか覚えやすかったんで。

海保 ありがとうございます。いや嬉しいっすね。

金子 それであの~音楽スタジオでフライヤーをパッと見つけて。何年前だったかな~。そしたら「Frekul(フリクル)」ってサイトが始まったってのがあって、『こんなのあるんだ~』って思ってたら一番下に”海保けんたろー”って書いてあって『あれ!?』って。

海保 『知ってる!?』って?(笑)

金子 『この人あのコピバン大賞の時の人だよな!』みたいになって。

海保 チラシ撒いた意味ありましたね。

金子 元々色々やられてたじゃないですか。mixiのコミュニティとかも当時結構盛り上がってたましたよね。

海保 はい。

金子 集客動員法とかアドバイスしますよ~とか。バンドもメジャーでやっててとか。結構活動気にしてたんですよ。そしたらYahoo!ニュースとかでSONALIOの海保さんの名前とかも出てて、ちょいちょい見かけて『すげぇやってんだな~』って思ってたんですよ。

海保 地道に売名行為を……(笑)

サークル_0038

金子 それで今この”サークル”もやってるんですけど。今まで農業の人とか宗教学者の人とかと対談してて結構雑食でやってるんですよ。

海保 へぇー。

金子 すごく面白かったんですけど『もうちょっとアーティストにコミットした話とかもできたらいいな~』ってTwitterでつぶやいてたら。あの平林くんが……。

海保 たーまんが…

金子 たーまんが(笑)

海保 うんうんうん

金子 切り込み隊長のたーまんが

海保 素晴らしい動きを

金子 『金子さんいい人いますよ!海保さんっていうんですけど』『知ってるわ俺この人ぉー!』みたいな(笑)

海保 ハハハ。『また繋がった』みたいな?(笑)

金子 『海保さんと会えんの!?大丈夫なの!?』みたいな(笑)

海保 全然ハードル低いっすよ(笑)大歓迎ですよ。

金子 それで連絡してもらったんですよ~。

サークル_0006

海保 いや、ありがたいっす。いやでもそういう意味では話せるネタはたくさんあると思うんですけど。逆にどうしようかなって感じですよね(笑)サークルとしてこういうのってのはありますか?

金子 サークルというよりかは、僕として、世の中って”アーティストはこうだな”って思っている、思われてる風潮をなんとなく感じてて。それに対して海保さんはどう感じてるのかなとか、そういうのをちょっと話していきたいなと。

海保 はいはいはい。ぜひ。

金子 よろしくお願いします。

「一口に『プロミュージシャン目指してます!』と言っても・・・」

金子 世の中の人が、音楽をもっと気軽にやってくれたらいいなってのが根っこにあるんですよ。

海保 いいですね。

金子 で、それがなんでかっていうと。僕結局、おもしろい音楽が聴きたいんですよ。プロとかアマチュアとかどうでも良くって正直。

海保 はいはいはい。

金子 なんか聴いて『ああこれおもしろいな~』ってのだったら。いいんです、音質が悪くたって誰がやってたって。だけど、プロがやってないとダメだとか一定のクオリティを作らないといけないとか、それって二段階目の話であって。

海保 うんうん。

金子 とりあえずまず音楽を作ることに関してはそういった(気軽に音楽を作る)人が増えた方が、僕は面白い音楽にいっぱい出会えるので僕としては嬉しいんですよね。

海保 なるほどね。

金子 音楽を作るとか音楽をやるってことに対してのハードルを物凄い下げたいんですよ。そこに繋がってアーティストの新しい働き方ってのをどんどん提案していきたいなって思ってるんですよ。

海保 凄い分かる。もう今の話題だけでホントもう10時間ぐらい喋れそうなネタがすごいありますけど(笑)

金子 いや物凄い聞きたいんですよ。海保さんがそういう動きをしてるのをいっぱい見てるので。僕の勝手な印象なんですけど。”ミュージシャンはこうあるべき”っていう昔の価値観を思い込んでる人じゃないと思うんですよね。

サークル_0029

海保 そうですね。

金子 ちゃんと未来を見て今後はこういう風な世の中になっていくとか。ミュージシャンの在り方とかってのを考えてらっしゃるんじゃないかな~とか凄く聞きたかったんですよ。

海保 どっから話そうって感じですけど。まず前提としてミュージシャン一人ひとりについて言えば、例えば『プロミュージシャン目指してます』とかって一言で言っても、実はその人が本当に求めているものってそれぞれ違うと思うんですよ。

金子 そうですね。

海保 わかりやすく言えば、単純にギターを演奏してるのが大好きで、とりあえずこれが365日やれてればいいんだって奴もいると思うし。楽器弾くのはあれだけど曲作るのがひたすら好きだからそれやってたりって奴もいると思うし。

金子 はいはい。

海保 もっと違くて、実は手段は何でもいいんだけど金持ちになりたいとか、目立って人気者になりたいとか、モテてぇんだみたいな感じの奴とか。

金子 はい。

海保 そういう分解していくと意外と人によって違うわけじゃないですか。だからそもそもそれがどれなのかってのをちゃんと一人ひとり考えて欲しいと思ってるんですよ。根源的に自分が求めてるのはどれなのかってのを。

金子 なるほど。

海保 例えば、国民的な大スターになりたいって思ってて音楽をやってる奴にとっては”地道にサポートとかをやって食えてる”みたいなやつはなんの魅力でもない。

金子 なるほど(笑)それはそうですね。

海保 だけど、演奏してるだけで楽しいんだって奴は、最早そういうことをやった方がいいじゃないですか。

サークル_0010

金子 はいはい、そうですね。

海保 そこを自分で考えて「俺はこれなんだな」ってのちゃんと理解した方がいいんじゃない?ってのが僕のベースなんですよ。

金子 音楽の目的を。何故やるのかっていう着地点をハッキリ考えたいですよね。

海保 だから極端な話、音楽じゃなくて俳優の道に進んだ方がいいんじゃない?みたいな奴もいるかもしれないじゃないですか。

金子 そうですね。

海保 っていうのも含めてまずちゃんと考えるってのが大事なポイントだと思うんですよ。

金子 なるほど〜大事なことですよね。

 

海保けんたろー :Twitter 

金子将昭    :Twitter 

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海保けんたろー
SONALIOドラマー / 株式会社ワールドスケープ代表取締役

1981年生まれ東京出身。高校入学とともにドラムを始め、22歳からプロとしての活動を開始。 「キマグレン」など数々のアーティストのサポートドラマーとしての活動の傍ら、2008年にはメジャーデビューを経験する。
しかし音楽業界の構造に疑問を感じため独立し、2011年に株式会社ワールドスケープを設立。音楽活動支援サービス・Frekul(フリクル) http://frekul.com/ を公開した。
現在はバンド「SONALIO」と会社経営を並行しつつ、ドラムを教えるYouTuberとしても活躍中。
Twitter http://twitter.com/kentaro_kaiho

 

kaneko

金子将昭 Masaaki Kaneko http://www.masaaki-kaneko.com/

1982年富山県生。洗足学園音楽大学音楽学部ジャズ科ピアノ専攻卒。

大学にギター科で入学後すぐ、経験無しのピアノ始め、二年次よりジャズピアノ科へ転専攻。サポート仕事と和風なジャズを演奏する自己の音楽活動と並行しながら、日本初の音楽理論Webマガジン「サークル」編集長、(同) 前衛無言禅師 代表、東京音楽理論研究大学主催、劇団を作ろうプロジェクト主催、音楽アプリ「lepot」の開発、劇団ブラックラックへ楽曲提供、フリーランス向けの確定申告サイト運営など多岐に渡る。現在、百人一首曲付けプロジェクトとジャズスタンダードをトーク・演奏で楽しむ動画をYOUTUBEチャンネルにて公開。百人一首曲付けプロジェクトで検索。

 

haradakazuma
対談構成:原田和真(はらだかずま)
脚本家。1988年生まれ。北海道出身。大学から山形へ移住、お笑いや演劇の活動を始める。漫才、コント、演劇、アクション、音楽とのコラボ、ラジオドラマなど様々に挑戦し、手段を問わず”エンターテイメント”を追求する。2014年4月に活動を東京へ移す。
現在の欲望:映画の脚本をやりたい。マジシャンの仲間が欲しい事。
現在の所属:劇団ブラックラック、劇団あーてぃすとら、ラフィクション(お笑いユニット)
 
hashimoto_hiroshi
カメラマン:橋本浩史
 1990年千葉県生まれ。主にカメラマン、ライターとして活動している。他にも役者、脚本家、演出家としての演劇活動。デザイナーとしての活動にも力を入れている。 企業から個人問わず「やりたいこと」「面白そうなこと」があるところに首を突っ込んでいく内に現在のカタチに落ち着く。 ライブ取材の経験から動きのある撮影が得意。また演劇の経験からその人が輝くには?という視点からシャッターを切る事が多いのも特徴。
 
 

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