新世代のジャズピアノトリオ「ADA」〜インタビューその3:全曲解説〜


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ADA

2012 年、関西で活躍する半田彬倫(pf), 橋本大輝(dr), 岡崎杏菜(ba)の 3 人で ADA 結成。2013 年 4 月、自主制作 1st EP「sunrise」をリリース。手売販売であった が関東でも音楽関係者の話題となる。11月、坂本龍一と共演するなど国 内 外 で 活 躍 す る「 天地雅楽」の メ ン バ ー 、龍笛奏者の芳村直也の 1st Solo Album『N』にADA のメンバーが全楽曲の演奏・作編曲を担当。2014 年、半田彬倫、橋本大輝 が東京進出。岡崎杏菜は関西に残る事を決意し脱退。2015 年 9 月 Uplift Jazz Record より 1st Ful lAlbum「Refrections」をリリース。

ADAの1stアルバムがUP LIFT JAZZ RECORDから9/4に発売されます。そこでサークルで早速インタビューを敢行!今回はアルバム全曲を解説してもらう贅沢回!!!

ジャケットから・音楽・曲順の全てにストーリーがありました。その詩的な音楽を語ってもらいます。<インタビュー・記事構成/金子将昭>

前回はこちら

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アルバム全曲をせっかくなのでコメント頂きたいんですけど良いでしょうか。

橋本 ここからは半田の仕事ですね。

半田 え!?緊張するなぁ、ちょっと気合いいれるためにトイレにいっていい?(笑)・・えっと、まず全編通して少年の主人公がいて子供時代がテーマなんです。ジャケットも青年の黒いシルエットの下にカラーで少年が描かれているんです。

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本当ですね!ちなみになぜ少年や子供時代をテーマに沿えることになったんですか? 

半田 もともとは3曲目のinnocent movesからですね。あとで話しますが、この曲は映画から影響受けてて、内容はチェスをする子供の成長の話なんですね。アルバム制作にあたってその曲がまずあって、それで子供とか小さいものをテーマに曲を作りましたね。

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1. intro/a bit of waste

半田 これはドラマに影響受けてるんですよ、スペックっていう。タイトルもそんな感じなんですけど、なんか、存在の軽さみたいな。暗い言い方をすると「僕たちはチリの中の少しの存在なんじゃないか」という・・・

橋本 暗いな!(笑)

半田 この説明、暗いね(笑)えっと・・良い風に捉える事もできて、嫌なことでも結局は小さなことなんだよっていう。

どちらとも考えられるんですね。スペックから影響受けてできた、僕らの存在に関する曲ということでしょうか。それでは二曲目にいきます。

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2. swallow

半田 この曲はもう、つばめですね。9拍子のイントロのドラムパターンが良い意味でヘンテコなんですよ。渦巻いてる感じで。つばめが立ち上がろうともがいている感じですかね。

次のリフは、やっと飛べたと思ったら雨雲がやってくる感じです。その後一旦ピアノだけになりリズムが入りソロを弾く。ここは一人雨に打たれながらぐらぐら不安定に飛んでいるという感じですね。

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3. innocent moves

半田 これはさっき出てきた映画に影響受けた曲です。「ボビー・フィッシャーを探して」っていう天才チェスプレイヤーの映画です。このピアノ高音の特徴あるフレーズはチェスの駒の音なんですよね。

橋本 この曲はエンディングの最後の部分もめたよね。

半田 揉めたね(笑)

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どんなことで揉めたんですか?

橋本 僕はドラムソロ終わりがピアノ高音フレーズと同時に終わりたかったんですね。盛り上がりが続くので。だけどピアノのフレーズだけを最後一瞬残したいって。

CDを聞くとピアノの高音が残ってますよね。

半田 私の意見が通りました(笑)。

橋本 最後の音はチェックメイトの時に駒を「カッ!」って置く映像のイメージだったみたいで、それを言われて納得しましたね。

半田 その後それを表現するためにどこで音を切るかってのも結構はなしました。結果はCDのとおりです(笑)。

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4. interlude/the last dinner

半田 場面は昔のヨーロッパ。少年が家族とジャズが流れている洒落たレストランに始めてきて、その時事件が起こる。

この曲の最後に「ブツッ」って音が入っているんです。これ銃声のイメージなんですけど銃声の音を入れるのはだとプロデューサーNGがでたので「ブツッ」て音になっています(笑)。

橋本 プロデューサーが良いっていっても俺がダメっていってたよ(笑)

半田 え!そうなの(笑)。完全に銃声のイメージだったのになぁ・・。ちなみにここからは9曲目までは全部ストーリーとして続いてます。

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なるほど。4曲目からは映画の世界へ導かれるんですね。

5. fate -prolouge-

半田 この曲に関してはもう俺、プロローグの物語を書いて送ったよね(笑)。4曲目のプロローグの最後の銃声、銃をもっている人がきて銃声がなり事件が起こる。そしてレストランが「わーっ」てもう騒いで混沌としている場面ですね。もうひたすら変拍子です(笑)。

このリフとか変拍子が騒いでみんな右往左往しているような感じを出していますね。

半田 変拍子って混沌としてる感じが表現しやすいんですよね。

橋本 ただこの曲、途中まで4拍子なんですよね。

半田 そう!5+5+3+3で作ってたんですけどあとでこれ4拍子だって気づいたんです!作ってる時は変拍子だと思った。

<写真撮影/橋本浩史>

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<9/4発売 ADA / Reflections>

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新世代ジャズピアノトリオ,待望の 1st Full Album がリリース。

2012 年、関西でデビューを果たし、拠点を関東に 移した1作目となる本作はメロディアスな旋律を軸に 様々リズム・グルーブが展開されるADAのサウンド を十二分に堪能出来るアルバムとなっている。fate< 運命>の5曲からなる組曲は曲毎のストーリーが幻 想的でありクライマックスに到達する疾走感は胸を 締め付ける切なさを持つ。アルバムの締めくくりは 坂本龍一 作曲「戦場のメリークリスマス (Merry Christmas, Mr. Lawrence)」のカバー。ジャケットデザ インはハラダミユキ氏。

<personnel>
半田 彬倫 (piano)  橋本 大輝 (drums)  岡本 のはら (bass)

<収録曲>

1. intro/a bit of waste

2. swallow

3. innocent moves

4. interlude/the last dinner

5. fate -prolouge-

6. fate -navigated-

7. fate -oracle-

8. fate -unwritten-

9. fate -destine-

10. Merry Christmas, Mr. Lawrence

発売日:2015年 9月 4日

販売価格:¥2,500 (税抜)

発売元:Uplift Jazz Record

<ライブ情報>

関西 Release Live  梅田 ALWAYS

関東 Release Live  池袋 Absolute Blue

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<インタビュアー/記事構成>

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金子将昭 http://www.masaaki-kaneko.com/

1982年富山県生。ジャズピアニスト。合同会社前衛無言禅師代表社員。大学時にギター専攻で入学したが2年次よりピアノ科へ転専攻し19歳よりピアノを始める。2013年にミュージシャンや研究者による音楽理論研究会の『東京音楽理論研究大学』を発足。同年、音楽理論専門のWebマガジン『サークル』を発行する。その他「劇団を作ろうプロジェクト」や音楽アプリLepot(iOSandoroid)のプロデュースなど活動は多岐にわたる。

<写真撮影>

hashimoto_hiroshi

橋本浩史 

1990年千葉県生まれ。主にカメラマン、ライターとして活動している。他にも役者、脚本家、演出家としての演劇活動。デザイナーとしての活動にも力を入れている。 企業から個人問わず「やりたいこと」「面白そうなこと」があるところに首を突っ込んでいく内に現在のカタチに落ち着く。 ライブ取材の経験から動きのある撮影が得意。また演劇の経験からその人が輝くには?という視点からシャッターを切る事が多いのも特徴。


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