【ラテン音楽講座Vol.4】ラテン・パーカッション

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Hola! Bienvenidos al mundo de la música latina.(こんにちは!ラテン音楽の世界へようこそ!)

皆さんお元気ですか?トロンボーンの島田直道です。

Vol.4ではラテン音楽(主にサルサなど)で使用されるパーカッションをご紹介します。それぞれの楽器の演奏動画も載せましたので、どんな音がするのかぜひ聴いてみてください。

 

■ティンバレス(Timbales)

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写真中央の二つ並んだ太鼓がティンバレスです。スペイン語で打楽器の「ティンパニー」を意味し、金属の胴にプラスチックのヘッド(膜)が張ってあります。見た目はスネアドラムに似ていますが、どちらかといえばタムに近い「ボン!」という低い音で鳴ります。リムや側面を叩くことで鳴る「カン!」という高い音も特徴的です。

通常「ティンバレス」というと写真のようにシンバルカウベル※1ジャムブロック※2を一緒にセッティングしたものを指します。曲中では場面の変わり目でフィルを出したりとドラム的な役割も担います。また、ドラムセットとティンバレスを組み合わせた「ドラティン」というセッティングもあります。

ティンバレスの側面(胴部分)をパイラ(Paila=鍋)といい、この側面でカスカラ(Cascara=殻)というパターンを演奏します。このパターンをそのままパイラと呼ぶ人もいたりと、その辺りは人によって様々です。また、ティンバレス奏者のことをティンバレーロ(Timbalero)といいます。

※1/大きいのがマンボベル。小さいのがチャチャベル

 ※2/元々はウッドブロックだったが現在は写真のようなプラスチック製のものが主流

 

■コンガ(Conga)

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キューバではコンガよりも「トゥンバドーラ」という呼び方のほうが一般的です。樽型の胴の上面に皮を張った楽器で、口径によってキントコンガ(またはセグンド)、トゥンバなど、それぞれ呼び名があり、指先と手のひらなどを使い分けることで様々な音を出します。

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「コンガ」というと、現在では写真のように2本(あるいはそれ以上)を一人で演奏するのが一般的ですが、元々は一人1本で演奏する楽器でした。アフリカをルーツに持つキューバの伝統的な音楽ルンバ(Rumba※社交ダンスのルンバとは別物!)などは、この一人1本のスタイルで演奏されます。

コンガ奏者のことをスペイン語でコンゲーロ(Conguero)といい、サルサなどで演奏されるパターンをトゥンバオ(Tumbao)又はマルチャ(Marcha)と呼びます。

 

■ボンゴ(Bongo)

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コンガ同様素手で演奏しますが主に指を使い音を出します。左右で大きさが異なり、小さいほう(ピッチが高いほう)をマッチョ、大きいほう(ピッチが低いほう)をエンブラといいます※1

サルサでは椅子に座り足(ひざ)に挟んで演奏するのが一般的です。また、ボンゴセーロ(Bongocero/ボンゴ奏者)はモントゥーノ・セクションに入るとカンパナ(後述)に持ち替えます。

コンガのトゥンバオに対し、ボンゴはマルティージョというパターンを演奏します。

※1/Macho…スペイン語で男性/Hembra…女性

 

■ギロ(Guiro)

ヒョウタンの内側をくり抜いたもので、外側の溝を棒で擦って音を出します。擦る位置や早さで高音から低音まで音が変化します。

 

■マラカス(Maracas)

元々はヤシ科のマラカという植物の実を乾燥させて作っていました。サルサではヴォーカルなどが歌いながら演奏することも多い楽器です。

日本でも子供から大人まで広く知られ、一見簡単そうですが、歯切れのよい音を出すためには技術が必要なんですよ!

 

■カンパナ(Campana)

スペイン語でカウベルを意味します。センセーロ(Cencerro=鐘)やボンゴ・ベルとも呼ばれます。サルサなどでは通常、モントゥーノセクションに入ったタイミングでボンゴ奏者が持ち替えて演奏します。また、ティンバレス(ドラティン)にセッティングされて演奏されることもあります。

とてもインパクトのある音なので、コロカンタ(vol.3参照)に入ったところで聴こえてくるのがすぐに分かると思います!

 

■クラベス(Claves)

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これはもう見たまんま、木の棒を打ち合わせて音を出すというシンプルな楽器です。日本の拍子木に似ていますね。四角い拍子木と違ってこちらは丸い形をしています。

ラテン音楽におけるこの楽器の役割はひとつ。クラーベ(Clave)と呼ばれるリズムパターンを演奏すること。この「クラーベ」が、ラテン音楽を理解する上でとても重要な「鍵」となるのです。

ということで、次回は「クラーベ」について解説していきたいと思います。

それではまた次回!Hasta luego ! (またね~☆)


 今回は主にサルサで使用される楽器をご紹介しましたが、ラテンパーカッションにはまだまだいろんな楽器があります。それも、またの機会にご紹介しますね!

また、この記事(vol.4)を書くにあたってパーカッション奏者の すずきあゆみ様と、日暮里のサルサクラブsalud!(サルー!)様にご協力をいただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。

あ ゆみさんには、この連載が始まる際にトップ画像となるキューバの風景写真をいただきました。また、ライブやセッションなど演奏活動でも昔からご一緒させていただいている”ラテン音楽仲間”です。今回は動画での演奏だけでなく各楽器についての解説監修など様々な面でお力添えをいただきました。

以前にもご紹介しましたが、あゆみさんが主催しているラテン・セッションが、今回撮影協力いただいた日暮里サルー!で毎月開催されています。この記事に登場 したラテンパーカッションを実際に演奏してみたい!という方がいらっしゃいましたら遊びに行ってみてはいかがでしょうか。セッションではあゆみさんが演奏のレクチャーな どもしてくださるので、この機会にぜひ挑戦してみてください。

Blog「すずきあゆみ日記」 http://ameblo.jp/orange-ayumican/

日暮里サルサ クラブsalud!(サルー!) http://www.club-salud.com/

美味しい料理やお酒、そして音楽でラテンの雰囲気が楽しめます。ぜひ一度足を運んでみてください。僕も大好きなお店です。※JR日暮里駅東口徒歩30秒


 naomichi_shimada_2014島田直道(しまだなおみち)

1985年生まれ。栃木県出身。高校からトロンボーンを始め、昭和音楽大学短期大学部と専門学校東京ミュージック&メディアアーツ尚美(現:尚美ミュージックカレッジ)で学ぶ。現在はアーティストサポートやスタジオなどで活動。

過 去にLA-33(コロンビア)、Yumuri(キューバ)、HERMANOS YAIPEN(ペルー)、Charanga Habanera (キューバ)、Victor Manuelle(プエルトリコ)などラテン・アーティストの来日公演にてオープニングアクトなどを務める。

日本、ペルー、キューバ、メキシコなどから構成される多国籍サルサバンドEL COMBO CREACION(エル・コンボ・クレアシオン)の日本人リーダーとしても活動中。

Twitter: https://twitter.com/gauche_tb

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