【ラテン音楽講座Vol.3】サルサの楽曲構成

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Hola! Bienvenidos al mundo de la música latina. (こんにちは!ラテン音楽の世界へようこそ!)

皆さんお元気ですか?トロンボーンの島田直道です。

vol.3ではサルサの楽曲構成について解説していきます。何か曲があったほうが分かりやすいと思うので今回も一曲ご用意しました。

 

今回はこちらを例にやっていきたいと思います。

 

まず、サルサの楽曲は大きく前半と後半に分けることができます。前半は他ジャンルの歌もの楽曲と同じような流れです。(0:00~1:25)

イントロがあり、歌がある(今回の曲のような形式だけでなく、A-B-サビ形式のものもあります)。一般的な楽曲であれば、歌が一通り終わるとあとはエンディングですが、サルサの場合はここまでが前半戦。重要なのはこの後の後半戦です。

 

■モントゥーノとトゥンバオ

前半の歌が終わると、管楽器による短めのフレーズを挟んでからコーラスとボーカルの掛け合い(コール&レスポンス)が始まります。(1:25~)

このセクションをモントゥーノ(Montuno)といいます。

音楽をやっている方であればモントゥーノという言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。

「ラテン音楽で出てくる、あのリズムが特徴的なピアノの奏法(パターン)」というふうに認識されていることが多いかと思いますが、本来モントゥーノとは楽曲構成における場面(セクション)の呼び名のことで、例のピアノのパターンはトゥンバオ(Tumbao)といい、モントゥーノ・セクションでピアノ、ベース、コンガによって演奏されます。奏法というよりはリズムパターンを指す言葉です。

 

■コロ-カンタ~マンボ

後半のモントゥーノで繰り返される歌の掛け合いはコロ-カンタ(Coro-Canta)と呼んだりします。Coroはコーラスパート、Cantaはボーカルパートを指します。

楽曲の中で最も盛り上がるコロ-カンタの場面は大抵シンプルなコード進行で、基本的に繰り返し回数は決まっておらず、次の展開に進むまでボーカルは即興的に歌い続ける必要があります。この即興の部分をソネオ(Soneo)といい、即興で巧みに歌える歌手のことをソネーロ(Sonero)と呼びます。

ちなみに、ここでコーラスと掛け合うのがボーカルではなく管楽器などによるソロの場合はCoro-Solo(コロ-ソロ)といいます。そのまんまですね。

 

バンドもお客さんも十分にテンションを上げたところで、管楽器が登場しさらに盛り上げるマンボ(Mambo)というセクションに突入します。(2:07~2:35)

ラテン音楽の中のジャンルのひとつ(またはリズムやダンスのスタイル)として「マンボ(Mambo)」という同じ呼び名のものがありますが、それとはまた別のものです。

 

■まとめ

マンボの後はもう一度コロ-カンタに戻ってからエンディングですが、エンディングにいかず、もう一度マンボ~コロ-カンタを繰り返すこともよくあります。ちなみにピアノなどによるソロがある場合はだいたいコロ-カンタとマンボの間に入ります。

 

流れをまとめると

前半/【イントロ】~【歌】

後半/【Coro-Canta】~【Mambo】~【Coro-Canta】~【エンディング】

という感じです。

※あくまでも基本的な構成ですので、全ての曲がこれに当てはまるというわけではありません。

 

それでは最後に、今回の講座でやったことを踏まえてもう1曲聴いていただきましょう。こちらは少しポップスよりなサルサなのでだいぶ聴きやすいと思います。前半から後半に突入する瞬間や、コロ-カンタ~マンボなどの場面展開を感じながらお楽しみください。

 

次回はサルサなどで使用されるラテンパーカッションをご紹介します。

それではまた次回!Hasta luego ! (またね~☆)

 


[おまけ解説]

今回は専門用語が沢山出てきました。音楽講座なのできちんと書きましたが、まぁ細かいことは気にせず「歌の掛け合いがあって、途中で管楽器が割り込んできて、また歌に戻るんだな~」くらいでも十分です。

そして、今日出てきた用語をさっそく使いたい!というアナタのために例文をご用意しました。

例「モントゥーノ入ってコロ-カンタの前にトロンボーンでコロ-ソロふた回しくらい入れよっか。コロ-カンタの後はピアノソロやってもらって、マンボ戻りって感じで~♪」

…と、リハーサルではこんな感じで使います。笑


 naomichi_shimada_2014島田直道(しまだなおみち)

1985年生まれ。栃木県出身。高校からトロンボーンを始め、昭和音楽大学短期大学部と専門学校東京ミュージック&メディアアーツ尚美(現:尚美ミュージックカレッジ)で学ぶ。現在はアーティストサポートやスタジオなどで活動。

過 去にLA-33(コロンビア)、Yumuri(キューバ)、HERMANOS YAIPEN(ペルー)、Charanga Habanera (キューバ)、Victor Manuelle(プエルトリコ)などラテン・アーティストの来日公演にてオープニングアクトなどを務める。

日本、ペルー、キューバ、メキシコなどから構成される多国籍サルサバンドEL COMBO CREACION(エル・コンボ・クレアシオン)の日本人リーダーとしても活動中。

Blog: http://gauche2.blog32.fc2.com/

Twitter: https://twitter.com/gauche_tb

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