Hola! Bienvenidos al mundo de la música latina. (こんにちは!ラテン音楽の世界へようこそ!)
皆さんお元気ですか?トロンボーンの島田直道です。
今回から「サルサ」という音楽についてお話ししていきますが、聴いたことが無いという方もいらっしゃると思うので、まずはどんなものなのか実際に演奏を聴いていただきたいと思います。もしも途中で楽しくなってきたらリズムに合わせて体を軽~く揺らしてみてください。きっと気持ちいいですよ!
いかがでしたか?ピアノ、ベース、複数の パーカッションによるアンサンブル。そこに華やかなブラスセクションとコーラスが加わり演奏をさらに盛り上げます。なんだか聴いているとわくわくしてきませんか?
サルサ(Salsa)という言葉はスペイン語で「ソース」を意味します。音楽ジャンルとしての語源は諸説ありますが「様々な文化や音楽の要素が混ざり合って形成されたソースのようなもの」であることからそう呼ばれると言われています。
■ニューヨークが生んだラテン音楽「サルサ」
20世紀前半になるとキューバ音楽はアメリカにも伝わるようになります。アメリカにはヒスパニック系移民も多く、当然彼らのコミュニティを中心にラテン音楽は盛んに演奏されました。(この頃の「ラテン音楽」がどんなものなのかについてはまた別の回で改めてやります…)
1960年代に入ると、ニューヨークに住むプエルトリコ系ミュージシャンたちは、ここにジャズの要素を加え、デスカルガ(※ラテン音楽におけるジャム・セッション)を繰り返し、新たな自分たちの音楽を作り上げていきました。そこで生まれたのが「サルサ」です。
そして1964年に設立されたニューヨークのファニア・レコード(Fania Records)というレーベルがこのサルサという音楽を大々的に売り出したのがきっかけで火が付きました。当時ファニアでヒットを飛ばしていたアーティストたちを集め結成されたファニア・オール・スターズ(Fania All-Stars)というバンドも世界中をツアーで回るほどの人気となり、1970年代になるとサルサという音楽は一気にメジャーなものになりました。
アメリカで暮らすヒスパニック系の人々にとってのアイデンティティーとも言えるこの音楽は、彼らの母国語であるスペイン語で歌われます。
ファ ニアがヒットさせたニューヨーク生まれのサルサは「ニューヨーク・サルサ」と呼ばれ、他にもコロンビア・サルサやキューバン・サルサなど、国によって様々なサルサが存在します。特に、独自の進化を遂げたキューバのサルサは別名を「ティンバ(Timba)」といって、複雑なリズムと力強いサウンドで絶大な人気を誇る音楽となりました。
次回はサルサの楽曲の基本的な構成などを解説していきます。これが分かると、もっと楽しくなりますよ!
それではまた次回!Hasta luego ! (またね~☆)
[おまけ解説]
今回登場したファニア・オール・スターズは皆さんもご存じ「サザンオールスターズ」の名前の由来となったバンドだそうです。ファニアが来日した1976年はサザンが活動を開始した年でもあるんですね。このファニア来日から2年後、1978年には日本初のサルサ・バンドであるオルケスタ・デル・ソル(ORQUESTA DEL SOL)が結成され、日本におけるサルサの歴史の幕が上がります。おーっと!このまま語りたくなってしまいますがそれはまた別の機会にっ!
[記事の訂正(2014.12/11)]
今回の記事で年代の書き方に適切でない箇所がありましたので、下記のように修正、補足いたしました。ご迷惑をおかけいたしました。
■ニューヨークに住むプエルトリコ系ミュージシャンたちは、
→1960年代に入ると、ニューヨークに住むプエルトリコ系ミュージシャンたちは
■そして1960年代中頃、ニューヨークのファニア・レコード~サルサという音楽は一気にメジャーなものになりました。
→そして1964年に設立されたニューヨークのファニア・レコード~1970年代になるとサルサという音楽は一気にメジャーなものになりました。
1985年生まれ。栃木県出身。高校からトロンボーンを始め、昭和音楽大学短期大学部と専門学校東京ミュージック&メディアアーツ尚美(現:尚美ミュージックカレッジ)で学ぶ。現在はアーティストサポートやスタジオなどで活動。
過 去にLA-33(コロンビア)、Yumuri(キューバ)、HERMANOS YAIPEN(ペルー)、Charanga Habanera (キューバ)、Victor Manuelle(プエルトリコ)などラテン・アーティストの来日公演にてオープニングアクトなどを務める。
日本、ペルー、キューバ、メキシコなどから構成される多国籍サルサバンドEL COMBO CREACION(エル・コンボ・クレアシオン)の日本人リーダーとしても活動中。
Blog: http://gauche2.blog32.fc2.com/
Twitter: https://twitter.com/gauche_tb
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