【ジャズサンタのライブレポ】「10/25 ものんくる「南へ」ショーケース@PIT INN」

ピットインに初めて行ったのは学生の頃。だぶん朝の部だったと思う。
当時は嫌いだったビールの小瓶を背伸びして頼み数人のお客のひとりとして若手の演奏を聴いていたんだと思う。
夜の部は、値段も敷居も高くてほとんど行った記憶がない。
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今日のピットイン夜の部。立ち見も大勢いて超満員。すごいことになってる。
 
最初は、プロデューサーでもある菊池成孔さんのDJ。
様々なタイプの音楽が変化し重なって表現される。
まずフランス語。クラブミュージックのような雰囲気。ガムランのような民族音楽が
ミックスされていく。お客さんの目が点になっていくのがわかるような気がした。
ホーンとリズムが入ったかっこいい演奏に切り替わる。
続いてアフリカン音楽のような音源。4ビートに変化して、教会音楽風な合唱。
また民族音楽っぽくなって歌曲のような感じ。世界を駆け巡っているようだ。弦楽器とチェンバロ。
ノイズっぽい音と続いてく。
ここでものんくるメンバー入場。拍手がわき起こる。
 
吉田沙良(Vo)角田隆太(B)瀬田創太(P)西村匠平(Ds)小林豊美(Fl)石川広行(Tp,Flh)平山順子(As,Fl)小西遼(As,Ss)上杉優(Tb) 
 
最初の曲。ボーカルがピットインに響き渡る。
アルトのソロ。ピアノの逡巡するようなソロ。メンバーの幾人かが笑っている。楽しそうだ。
 
二曲目は軽快な曲。
ここでもメンバーの笑顔。お客さんも前後に体を揺らしてリズムをとっている。
ソプラノサックスの明るいソロ。
 
三曲目は、ウッドベースの静かな出だし。
どこか牧歌的な感じ。ブラスアンサンブルがおだやかであったかい。
ここまでMCで曲名の説明がなくて曲名がわからない。たぶんあの曲とあの曲とあの曲だと思うんだけどなあ。
 
四曲目はピエロ。とっても楽しい曲。
♫ポケットの中にはビスケットがひとつ♫ メンバーが思い思いのコーラス。
いろんな楽器が出てきて盛上がっていく。フルートのソロで最高潮に。ドラムが激しくかっこいい。
♫ピチピチジャブジャブランランラン♫ メンバーが思い思いのコーラス。
はじけるボーカル。とっても楽しい曲。
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ものんくるを小料理屋に例えると沙良は名物女将だという角田。
五曲目はその女将の曲。たらけも。
大人が失ってしまった子供の時の気持ちを歌ったという。コミカルな曲。
ドラムソロのあと、ブラスが入って熱い演奏に。
こんなおもいしろい曲、ものんくるじゃないと聴けないよ。
 
六曲目は、ジャージーなピアノトリオにボーカルで始まった穏やかな日曜日へ。
フルートが蝶蝶のように加わる。徐々に高まってトロンボーンソロ。
また静かになって終わる。
それぞれの曲にそれぞれの楽器が合わさって曲の個性が出来上がっていく。
一曲一曲どの楽器がフィーチャーされてくのか楽しみながら。
 
七曲目は、ピアノのイントロからボーカル、朝露の降りること。
優しい静かな曲がアレンジされて広がりある曲になっていく。
美しいメロディを歌い上げる。
歌がうまいということを超越している何かが沙良さんにはある。
 
手売り残り8個の沙良手作りコサージュの話から、
ピアノ、ベース、ドラム、ボーカルがステージに残り八曲目FLOWER。
ベースをギターに持ちかえ、ピアノはエレピに。
しっとりと歌われる。エレピのソロ。
ぬくもりを感じる曲。
コサージュ欲しかったけど女子じゃないからなあ。
 
同じ編成で九曲目知らない空。
最初はギターとボーカルのデュオで進行する。
そおっとピアノとドラムが入っていく。
ピアノとボーカルになり、ギターをベースに再び持ちかえ、
他のメンバーが着席。
ピアノのキレのいいソロ。そしてボーカルから全員。展開がおもしろい。
フルートソロでクライマックス。編曲角田のショーケースだ。
 
十曲目はピアノとボーカルのデュオで希望のまち。
切々と歌われる。
静かな演奏に引き込まれて、
なんだか涙腺がやばい。
 
十一曲目は壮大な演奏から始まる希望のこと。
お客さんも体が揺れている。
迫力のあるボーカル。
フリューゲルホーンのソロがかっこい。拍手がわく。
アンサンブルが躍動する。
素敵なフルートソロ。
ダイナミックな演奏をバックに気持ちよさそうに歌うボーカル。
こういった曲でのものんくるは何にも代え難い魅力がある。
 
「南へ」は旅がテーマになったのだと角田。
十二曲目はそのアルバムのタイトル曲、南へ。
ゆったりと始まる。だんだん激しくなっていく展開。
高揚したところで激しいピアノのソロ。
ドラムが盛り立てていく。
ボーカルがとっても楽しそうだ。
南へかぁ。旅に行きたいなぁ。
客船に乗って甲板で風を切っているような気分。
 
アンコール。菊池がこのままドームまで行っちまえと激励。
その菊池がボーカルで入った自身の曲EVE NO LUCKY DAYS。
不思議なポップな曲。
小気味よく進んでいく。
ピアノソロの後アンサンブル。
今までにない曲調。
またひとつ沙良さんの魅力が引き出されたようだ。
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演奏の後はサイン会。
もはやピットインではお客さんが入りきれない。
もっと大きなところでやっていくのだろうか。
ものんくるにはおおきな会場が合っている。

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