【短期連載】全3回「vol.1 音楽理論って結局何?」中藤孝二

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「音楽理論って結局何?」

音楽理論とは何か、なぜ必要なのか、どう有効なのか。これらに答えを出すためには、音楽の発生についてまず語る必要があります。


音楽のもっとも原始的な表現方法は「歌う」と「叩く」の二つですが、ここではあえて「叩く」という非常に重要な要素をまったくスルーして話を進めていきます。

原始人が何かの感情を表現するため発していた何かしらの声が、時間をかけ徐々に洗練されて行き、やがてある程度固定されたメロディとなって行ったとします。これが歌です。

歌は一つだけでは退屈なので、形の違うものをもう何曲か作ったとします。歌は一人で歌うのもなんなので複数人で歌いました。

もちろん最初はみんなで同じメロディを歌うユニゾンです。ただし、そのうちみんなが歌うメロディとは音程の違う音で歌うものも出てきました。最初はただ不快なだけでしたが、たまにすごく気持ちのいい瞬間がありました。その気持ちのいい瞬間の音だけをつなぎ合わせて、元のメロディとは違ったもうひとつのメロディを作って歌うようになりました。

ハモりの誕生です。

さあ、ここまでの現象から十分に音楽理論が発生する要因があります。

原始人の話に戻ります。ある人は思ったことでしょう。A、B、Cと歌が三曲ある。これらがそれぞれ違うメロディなのは確かにわかるが、何かこう共通するものというか法則性があるように思えてならない。 調べてみると実はこれらの歌、音の順番が違うだけで、どれも同じ七つの音から成り立っていたのです。

 

さらにメロディの最後の音は必ず同じ音になりました。この終止音をドと名付け、ドを始点に七音を音程の低い方から高い方へ並び替えます。そして、ドの次に高い音から順番に、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シと名付けました。

さらに、これらの音の並び全体のことをスケール(音階)と呼ぶことにしました。 はい、もうお分かりですね。こうやってもうすでにある音楽的現象を分析し、法則性を解き明かし、体型的にまとめ、名前をつけたりする作業の末に導き出されるものが音楽理論なのです。

 

 


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中藤孝二(なかとうこうじ)

1985年生まれ。立教大学卒業。大学在学中よプロ活動を開始。
中学でロックやブルースギターを始め、その後ジャズやR&Bに傾向。
高校ではクラシックギターも修得する。
ジャズギターを杉本喜代志氏に、クラシックギターを安達常一氏にそれぞれ師事。
現在は自身のリーダーカルテットで精力的に活動する傍ら、ダンスミュージックバンドのGUSHや、ジャズビッグバンドの向井志門 & The Swingin’ Devils のメンバーとしても活躍中。

 

 

 

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