このコラムはジャズギタリストYoshi Ojimaが当時NYに単身渡米した時に感じた事や体験談、また時には雑談等も交えてお伝えするコーナーです。全何回になるか全くもってわかりませんが、皆様お付き合い下さい。これからNYに行こうとしてる方や、より成長したいと考えてるミュージシャンは必見です!
第一回 感受性について
私は当時20代最後の年に単身渡米した。
これは我々ミュージシャンにとっては遅い方かもしれない。そう、みなさんもよく聞いたことがあると思うが、こうした渡米は早いに越したことはないと思う。 つまり、どういうことか、そう、感受性の問題だ。年を重ねるにつれて感受性が鈍るというのはどうしてもあると思う。
例えば積み重なる知識によって物事をフィルターを通さずに感じる事ができなくなるからだ。今、海や雪を見て感動するかい? 当時、初めてそれらに接した時はかなりの衝撃が誰しもあったと思う。それが全く映像や写真すらもみてなかったとしたらなおさらだ。
毎年ほんとに多くのミュージシャンがNYに限らず世界各地を渡航し、成長しようとしている。 しかし、同じ場所に同じ時期に行ったとしても人間の数だけ感じることは違うのである。 私は当時の渡米で100のうち100を感じとったとは言わないが、かなり多くのことを学んだのは事実である。
紛れもなく、日本にいただけではわからなかったことが山ほどある。 もしそれが少し遅れて30代になってから行ったとしたらほとんど大事なことにきづけなかったかもしれないと考えると怖い話しだ(笑)。それをなるべく一つ一つ漏れなく紹介していくので楽しみにしててね(笑
みなさんもなるべく早く、なるべくいろんな場所に、なるべく一人で、行くことをお勧めする。特になぜ一人がいいかというと、より多くを感じ、より深く感動したいと思った場合、より裸に近い方がいい。 つまり、捨て身ってこと。誰にも頼れないし、もうどうなっても構わないぐらい思えていたならば、かなり感覚が研ぎすませれてる気がする。 そうなって、ようやく少しだけ子供だった頃に近くなると思う。
自分も子供だった頃は、こういった日常でさえも常に感動と疑問の連続だった。けどこの感情がいかに自分を成長させてくれたかということは今になってみるとよくわかる。
あとは、やっぱり他人がいると良くも悪くもテンポが違うしね。普段は自然とお互いのテンポを合わせながら生活してると思うけど、こういった特殊な日常に身を置こうとしてる訳だから、なるべく日常と距離を離した方がいいと思う。他人がいると裸になりにくいしね(笑)。
感動の数だけ成長があるといっても過言ではないのである。次回からつっこんだ話をしていくので乞うご期待!
生島佳明 Yoshi Ojima
ozzy records 代表 http://yoshi-ojima.com/
ロックをきっかけに音楽に興味を持ち、後にジャズを中心に演奏するようになる
ギターを岩谷耕資郎氏に師事。以後様々なミュージシャンとライブやセッションを重ね、2013年単身渡米。現在は主に都内近郊で活躍中。
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